それぞれの場所で

 今日も、連日続いている猛暑日であった。室内でプラレールを広げて電車を走れせて暫く遊んでいた。そこへ、はなぐみの正幸くんも顔を見せると、すぐお気に入りの電車を見つけていた。

 すかさずかぜグループの子どもたちが、使い方教えたり話しかけたりと、何かと気にかけている様子に感動する保育者。

   今日のかぜグループさんの登園人数は10人。暫く室内で過ごすと、9人ほどから「お外に行きたい。」との意見が。そこで、短い時間ならと、園庭に出ることを決めた。1人は少し渋々ではあったが、外に出るとそれぞれの場所へ走り出していた。

 光義「鈴木先生、ぼくきたよ。」

 保育者「嬉しい。一緒に遊ぼう。」

 ほんの一瞬の何気ないやりとりなのだが、自分の存在をアピールできること、みんなに認めてもらうこと、とても大事だと思えた。

 誠「せんせい、ハンモックやりたい。」

 芽音「下にマット敷かなきゃだめだよ。」「どんぐり砦に下に入ってる。」会話をしっかりと聞きながら自然に参加している。

   保育者「どうやってお友だちと交代するの?」

 芽音「さんとぜろで交代だよ。」

 どうやら30を数えたらということらしい。誠くんは黙々とマットを敷いていた。自分がやりたいと思うことには、とても丁寧だ。

 保育者がアトリエからジョウロを出すと、すかさず手伝おうとする子どもたち。何も言わなくても、保育者の次の行動を察知する姿は、なんとも頼もしい限りだ。トマトの数を自分なりの方法で数える姿、ジョウロからうまく水出ない原因を、あれこれと探る姿もあった。

 暫くすると子どもたちから、「のどかわいた。」と声が上がり出した。

 実蒼 「給食室に麦茶、取りに行く。」

 柊介「しゅんちゃんも。」

 柚紀「ゆっちゃんも。」と3人で向かっていた。

 麦茶をもらうだけでなく、給食の阿部先生と話ができることが嬉しいようだ。

 阿部先生「これ飾ってくれるかな?」

 子どもたちがまだまだその場を離れ難いといった様子に、そう声をかけてくれた。

 差し出されたのは、食材カード。食材の仲間分けのお仕事だ。赤色は血や肉に、黄色は熱や力に、緑色は身体の調子を整えるもの、となっている。

 柚紀が、「お豆は少しだけ好きなんだ。」と、食材を見ながら話していた。

 子どもたちそれぞれの営みの中から聞こえる声や姿。それを見逃さないようにしたいと思いながら、みんなを追いかけるように過ごしていた。

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