水と遊ぶ
「おはよう」の挨拶より先に、「今日はプール入る!」と宣言するほどプール遊びを楽しみに登園してきた子どもたち。なかなか叶わなかったプール遊びを、今日はようやく楽しめそうだ。
「よーし、今日はプールで遊ぼうね」という保育者の言葉に、「わーい」と素直に歓声をあげる。よく見ると、ちょっぴり不安げな表情の子も数名いるが、盛り上がる友だちの雰囲気に飲み込まれて、なんとなく笑顔になっていく。
経験の少ないことに、不安を感じるのは当然だ。友だちの勢いに勇気をもらい、期待と不安の両方を抱えながら、少しずつ前向きな気持ちになっていく。
そんな子どもたちの様子を見ながら、それぞれの楽しみ方で水と関わっていけるよう、サポートしていこうと思った。
プールを楽しみにしていた子どもたちは、さぞかし大はしゃぎと思いきや、実際に水に入ると意外と慎重で、ゆっくりとプールの中を歩き、玩具を手にとって遊んでいる。
一人一人の遊び方には個性があり、興味深い。
プールの端に座り込み、容器に入れた水を別の容器に移し替えるという作業をひたすら繰り返している子。流れ込む水をじっくりと観察している。
プールの真ん中で両足を伸ばして座り、上下左右に漂う自分の足をじーっと見つめている子。足で水の動きを感じているのだろうか。
水鉄砲を目の高さに持ち上げ、上から見たり下から見たりと、半透明の水鉄砲の中を調べるのに忙しい子。既にこれが水鉄砲だと知っていて、一体どんな仕掛けなのかを考えているのかもしれない。「どうしてお水が出てくるんだろうね」と声をかけてみると、「うーん」と唸りながら、飽きずに水鉄砲を見つめている。







気持ちの赴くままに、水との関わりを楽しむ子どもたち。
しばらくすると、保育者と水を掛け合う姿もあったが、今日は、久しぶりの水遊びだったので、まずは、それぞれが好きなように水と関わることを大切にした。
この夏のプール遊びで、子どもたちと水との関わり方がどんな風に変わっていくのか、その変化を見つめていきたい。





