絵の具遊び

 傘を持った人が行き交う姿を見て、雨が降ったら何をして遊ぼうかと考えを巡らせながら、こども園へと向かった。保育者で話し合って、思い切り体を動かして遊べる運動コーナーと、夢中になって遊べる絵の具コーナーを設定した。

 保育者が絵の具を水で溶いたり、障子紙を切ったりしていると、その様子に気づいた子どもたちが、「そうちゃんもやりたい!」「あさひはピンク!」「ハーちゃんピンクがいい!」と言葉にする。今まで何度も遊んできた絵の具遊びの楽しさを思い出したのだろう。

 今日の絵の具遊びは2種類。

 1つは、先日色つけをした魚を泳がすための海作り。大きな障子紙に、刷毛を使って色をつけた。鯉のぼりを作った時も、刷毛を使ってみたのだが、その時は、刷毛を力いっぱい握りしめ、ダイナミックに色をつけていた子どもたち。とても綺麗にぬれたのだが、力強かった分、破けてしまった箇所がいくつもあった。

 しかし、今回は違っていた。刷毛を優しく持ち、力加減を調節しながら色をつけていく。少し破れてしまった箇所もあったものの、その姿からは、力を加減するという意識が感じられた。保育者が声を掛けずとも、繰り返し経験することで、子どもたち自身が気づいていっているようだ。

 2つ目は魚の色つけ。先日クレヨンで色をつけた上から絵の具を塗って、弾き絵を楽しんだ。筆に絵の具を含みすぎるとうまく弾かず、首を傾げる子どもがいたので、「絵の具をたくさんつけると、あまり弾かないね。こうやって絵の具の量を減らすと良いよ。」と伝え、筆の先をカップに押し付け、余分な絵の具を落として見せると、それを真似て「あ!できた!(クレヨンが絵の具を弾いた!)」との声が上がった。

 前に筆を使って絵の具遊びをした時には、筆をグーで握り、グリグリと紙に押し付けたり、ぐーっと横に引っ張って長い線を描いたりと、大きく動かしていたが、今回は、筆を細かく動かしたり、立てて細くしたり、寝かせて太くしたりと、刷毛同様、ずっと器用に使いこなしていた。筆を立てたり寝かしたりすることで太さが変わることなんて、誰も教えていないはずなのに、いつの間に覚えたのだろうと驚いた。考える力の育ちに加え、手首を細かく動かしたり、指でしっかり筆を支えたりと、手指の発達も感じられた。

 経験を重ねる度に、その時々の子どもの発達や興味関心が見えてくると感じた。

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