プールおばけ

 オバケがヒラヒラと風に吹かれて、顔を見せたり、裏返ったり。プールに入る子どもたちの頭上には、先日室内でボールを当てて遊んだオバケたちがぶら下がっているのだ。

 「あのオバケ、僕が描いた!」「あれ、僕のオバケだよ」と自分が描いたオバケがどれなのか覚えている子もいて、その記憶力に驚かされる。オバケを描いたあの時が、それだけ楽しいひとときだったのだろう。よーし、今日も楽しい1日にしていこう、と保育者もやる気が出てくる。

 水鉄砲でオバケを狙い撃ち!水鉄砲の水はすぐになくなってしまうので、保育者に「水入れて」とお願いするが、水入れには意外と時間がかかり、順番待ちになる。待ちきれず、見よう見まねでやってみる子どもたち。

 「こうやるんだよ。ほら、泡が出てくるね。」という保育者の言葉に、「本当だ」と水鉄砲をプールの水に沈めると、水と入れ替わりに水鉄砲の中の空気が出てくるのを見ている。

 水を入れる穴は小さくて、たっぷりと入るには少し時間がかかる。なので待ちきれずに、すぐに立ち上がってオバケを撃つ。プクプクと出てくる空気のことより、早くオバケを撃ちたい気持ちでいっぱいだ。するとすぐに水がなくなってしまうので、また入れなければならず、なかなか忙しい。

 風に揺れるオバケたちに狙いを定めるのは難しいかと思われたが、意外と命中している。水性ペンで描かれたオバケの顔は、濡れることでインクが滲んでいく。

 「オバケが泣いてるよ」「オバケのお顔、面白い」とイメージが広がって、もっとインクを広げようとする子も入れば、「オバケをやっつける」という思いで撃つ子もいる。

 同じ遊びでも、想像の世界は様々だ。子どもたちの言葉や表情を観察することで、心の中でどんな世界が広がっているのか、そのヒントをもらうことができる。

 今日は子どもたちと想像の世界を楽しみながらのプール遊びとなった。

 プール前後の室内遊びでは、保育者が障子紙に描いたクジラやサメに、水性ペンで色ぬりをした。今度のプール遊びでは、このクジラやサメを水鉄砲で撃って遊ぼうと思っている。自分が色付けした魚たちの色が変化していく様子を見て、子どもたちは何を想像をし、どんな言葉を紡ぎ出すのか…それを何より楽しみにしている。

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