広がる陸地

 朝、保育者がうみぐみに入ると、いつになく製作コーナーが賑わっていた。大きなガラス扉には、折り紙を張り合わせた作品が色鮮やかに飾られている。

 ものの形や図形に興味を抱けたらと、以前から製作コーナーに丸・三角・四角に切った折り紙を用意していたのだが、ただ置いておくだけでは子どもたちの関心を引かないようだった。そこで、保育者がこの折り紙を組み合わせ、子どもたちに馴染みのある形を表現して見せると、たちまち「私も作りたい。」という声で溢れたというわけだった。

 置いておくだけでいい場合もあれば、さらにもう一工夫必要なこともある。それによって、子どもたちの遊びの経験も変わっていく。それを見極める目を磨かなければと、朝から気持ちを新たにした。

 先日の日誌で紹介した「海」と「蝉のすみか」も、保育室の壁面に健在だ。あの後、「恐竜も作りたい」という子の声により、その二つを繋ぐように、今は陸地も広がっている。
 今日は「お花畑も作って、あかぐみさんを呼べば良いんじゃない?」なんて声も上がった。以前、あかぐみの映画館に招待された日のことを、今も鮮明に覚えていて、そのお返しにと考えているのかもしれない。
 かぜグループの海は上(空)へと広がったが、うみぐみの海は横へ横へと広がっている。

 室内遊びを切り上げた後は、グループには分かれず、全員でロケット公園に向かった。その道中から「公園に着いたら『むっくりくまさん』して!」と言っていた子を筆頭に、鬼役の保育者と子どもたちとの戦いが始まる。
 子どもたちは逃げながら、高い所や隠れる場所を探したりと、自然に高鬼やかくれんぼの要素も加わっていく。色鬼・氷鬼・ゾンビ鬼など、世の中に溢れる鬼遊びは、子どもたちの豊かな発想によって、バリエーションが広がっていったのだろうと想像した。

 子どもたちが保育者と楽しんでいる運動遊び。保護者のみなさんとも楽しめたら…と、思う。

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