園庭のレストラン

 園庭に出てすぐに砂場へと集まった子どもたち。穴を掘ったり、穴の中に溜まった水をかき出したり、水を運んできたりと大忙し。

 「何を作っているの?」と尋ねると、「たこ焼き!」「チョコレート!」「これはね、お薬なの!」と口々に答えた。砂場はまるで厨房のようだった。

  テーブルと椅子を準備すると、ハールちゃんと恋羽ちゃんがそこに座った。

 そこへ、奏介くんが料理を運んできた。「これは何ですか?」と尋ねると、「納豆ご飯!」とのこと。大好きな納豆ご飯が運ばれてきて嬉しそうに見せてくれるハールちゃん。

 園庭にレストランが開店した。

 納豆ご飯を食べようとしたハールちゃんが「ないねえ…。」と呟いたので、「何がないの?」と尋ねると、「スプーン。」とのこと。「本当だ!スプーンがないと食べられないね。店員さん呼ぶ?」と声を掛けると、ハールちゃんは「ピーンポーン!」と呼び鈴を鳴らした。

 するとそこへやってきたのは奏介くん。ハールちゃんが「すみません!スプーン下さい!」というと、手に持っていたシャベルを「これ?はい!どうぞ!」と手渡した。

 2人のやり取りが本当の客と店員のようで、普段の生活の中でよく大人の会話を聞いているのだと感じた。

 その後、どんどん運ばれてくる料理の数々。カレー、りんごジュース、スープ…。テーブルの上はあっという間にいっぱいになった。カレーにはきちんとルーがかかっていて、りんごジュースにはストローが刺さっていた。

 りんごジュースを飲む真似をした詩くんに「本当に飲んじゃだめだよ。飲めないんだよ。」と教えた匡くん。こんなにもリアルに再現されているごっこ遊びでも、本物ではないということをきちんと理解しているということが感じられた瞬間であった。

 食後のデザートが欲しくなったタイミングで、朔くんが葉っぱのケーキを運んできた。それを見てパッと明るくなるハールちゃんと詩くんの表情。

 ケーキがあまりにも立派だったからか、「これ崩していいの?」と心配していた。

 その後、お魚ケーキも運ばれてきて、大満足の子どもたちだった。

 子どもたちが繰り広げるレストランごっこ。驚くほどリアルに再現されていて、大人でも楽しくなってしまう程であった。普段の生活の中で、親と店員の会話や関わりをよく見ていて、それをレストランごっこで再現していたのだと思う。

 シャベルをスプーンに見立てたり、小枝をストローに見立てたりと、周りにある様々な物を使って楽しんでいた子どもたち。その発想力やイメージを膨らませそれを表現する力に感心すると共に、面白さを感じた。

 今回のレストランごっこでは、子ども同士が客と店員になりきって会話をしたり、時には自分の要望を言葉にして伝えたりと、コミュニケーションを取る姿が多く見られた。遊びの中でこうした関わりが生まれることで、コミュニケーションの取り方を学びんでいくのだと思う。

 レストランごっこの後は、水遊びを楽しんだ。

 水鉄砲を器用に使って水の掛け合いをした。背後から静かに迫ったり、お風呂マットを立てて防御したりと頭脳戦が繰り広げられていた。

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