ダンゴムシの力

 数日前から、はなぐみに仲間入りしたダンゴムシたち。1日に何度も、「ダンゴムシ見る!」と、興味津々で飼育ケースを覗き込み、観察している子が何人もいる。ダンゴムシに対する興味や関心がとても強いことを感じる。

  ダンゴムシのごはんを、給食の先生にもらいに行くことが毎朝の日課となりつつある。

 トイレへの誘いに、「やだ!」「あとで」等、遊びを中断したくない様子や、保育者の誘いに否定的な言葉を返し、やりとりをしたり、保育者の出方をうかがっているような子もいる。そんな子どもたちがトイレに行く気になるようにと、あの手この手で誘いかけるのが日常だ。

 しかし!「トイレに行った人は、先生と一緒にダンゴムシのごはんをもらいに行こうか」という言葉を聞いた途端、ダダダっと何人もがトイレの前に移動し、ズボンを脱ぎ始めた。数人が反応するかなと思ったが、想像以上の姿に思わず笑ってしまった。ダンゴムシ効果はすごい!ズボンを脱ぎ、新しい紙パンツを持ってトイレに入って…という一連の流れが、格段に早くなるのだ。

 そして、扉の前に、一人二人と増えていき、早く行きたい気持ちを扉を叩いたり蹴ったりすることで表現する子もいる。ある程度のところで区切ろうかと考えつつも、希望者全員がトイレを済ませて出発した。 

 「今日もらえるごはんは、なんだろうね?」と質問してみた。すると、「人参じゃない?」とハールちゃん。「昨日は、キャベツだったもんね」。それぞれが頭の中で今日のごはんを想像しながら、給食室に向かった。

 手すりを持って階段を降りながらも、「ごはん何かなぁ?」という声が聞こえていた。

 給食室の扉を自分たちで開けると、「おはようございます!」「ダンゴムシのごはんください!」と口々に大きな声で給食の先生たちに伝えていた。そして、今日準備されたのは…にんじん!ハールちゃんの予想が大当たり!

 今日は人参は3つ。5人いたので、2人分足りない。昨日は、全員が持てるように小分けにしたのだが、もらえなかった子がどんな反応をするか少し待ってみた。欲しいと訴えたり、泣く子が出るかなと思ったが、自分が持たなくても全くそのような様子はなく、むしろ、早く保育室に戻ってダンゴムシにあげようという気持ちがあるように見えた。

 嬉しそうに手渡された人参を握りしめて保育室に戻ると、「はやく!」と保育者を急かして、飼育ケースの蓋を開けてもらい、ダンゴムシに無事ご飯を届けた。

 園庭に出ると、それぞれがダンゴムシが食べそうだと思うものを自分なりに考えて、収集していた。それは、枯葉だったり、クローバーだったり、土だったり…。

 保育室に持ち帰ると、ちょうど、人参にくっついているダンゴムシが一匹いた。「食べてる!」と嬉しそうに観察する姿に、これからもしばらくダンゴムシ熱は冷めないだろうと感じた。

 今日、子どもたちが収集したものを、ダンゴムシは食べるだろうか。明日、子どもたちと一緒に確認しよう…と思ったが、連休だ!保育者の自宅に連れて帰ることにしよう。連休明けに元気なダンゴムシと子どもたちが再会できるように。

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