てるてる坊主

 今日は、歯科検診があった。面識のほとんどない先生の前で、横になって口を開け、鏡を入れられ歯を見られるというのは、よく考えると本当は恐いことだろうなと思う。しかし、健診の前に虫歯予防の紙芝居を読み、健診がどのように行われるかを伝えておくことで、ほとんどの子が不安で泣くことない。

 言葉の理解、想像力や見通し、そしてこれまでの経験などから、不安感をちゃんとコントロールしている姿に、成長を感じる健診だった。

 健診後は園庭で遊んだ。園庭の一角に製作コーナーを作ろうと考えていた保育者は、今は雨や曇りが多くなる季節だということを伝え、「外で遊びたいから、てるてる坊主を作ろう」と提案してみた。

 てるてる坊主を飾ると、お日様が出てきてくれるという話をすると、「すごーい!」と目を丸くしていた。この類のおまじないは、子どもには「いたいの、いたいの、飛んでいけー」もお馴染みだが、実はスキンシップやおしゃべりを通したコミュニケーションから、安心感を得ているように思う。

 テラスにでもコーナーを設置しようと思っていたが、園庭に出て他の遊びを整えている間に、空璃ちゃんがアトリエ前にシートを敷いて製作コーナーを作ってくれた。忙しく動き回っている保育者の代わりに、製作遊びに期待を寄せ、自分なりに環境を考えてくれたことがとても嬉しかった。

 空璃ちゃんが敷いてくれたシートの上に、テーブルがわりのベンチをみんなで運び、コーナーが完成。早速、「てるてる坊主作ろう!」と始まった。

 保育者から作り方を聞くと、お花紙の色を選び作り始める。顔を描くようにペンやシールを用意しておくと、自分の思い描くてるてる坊主を表現していた。シールを重ねて目にしたり、鼻や口も大小のシールで表現したり、洋服のように模様をつけたりと、想像以上のアイディアを形にしながら楽しんでいた。

 また、自分で作ったてるてる坊主に「この子は、てるてる坊主さくらちゃんっていうの。10歳なの。」「「私のはメルちゃん。」「僕のてるてる坊主は3年生で、イカのクラゲちゃんだよ。」など名前や年齢などつけて、ごっこ遊びへと広げていた。

 シートを敷いて準備してくれていた空璃ちゃんは、2体作って「パパとママにお土産なの。」と嬉しそうに見せてくれた。それは、お土産というより、それがパパとママであるかのような、ピンクと水色のリボンを付けたてるてる坊主だった。空璃ちゃんは、最初からてるてる坊主でパパとママを作りたくて、製作活動を心待ちにしていたのかもしれないと感じた。

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