興味の波

 今日は一日中雨。大人にとっては憂鬱な天気だが、子どもたちには関係ない。室内でも興味のあることを見つけて夢中になって遊んでいる。私は一体いつから雨が憂鬱になってしまったのだろう。冷たい雨が降る日に、突然出たあの寒冷蕁麻疹が原因か…

 昨日、色を付けた恐竜(鳥)の卵。今日の朝の会では、その卵の飾り方として恐竜の巣を作り、そこに卵を飾ることを保育者から提案をしてみた。

 実はこのアイデアは昨日から思い付いていたのだが、伝えて良いものか悩み、なかなか子どもたちに伝えられずにいた。

 それは、この提案は子どもたちに必要なのかということ。保育者から何でも伝えてしまうことは簡単なのだが、それでは子どもたちの考える機会や、試行錯誤する機会、意見をぶつけ合う機会など、多くのものを奪いかねない。

 しかし、子どもの近くに大人がいるということには、子どもたちのモデルになるという意味もある。子どもたちがまだ知らないことを伝えることで、それに刺激を受けて新たな発想が生まれることもある。

 少し悩んだ末に、今回は伝えることにした。「恐竜の巣」から何かが広がっていく予感がしたからだ。

 最初は「それいいじゃん。」と意欲的だった子どもたちだったが、恐竜の巣とはどんなものか図鑑を調べても載っておらず、飽き始めてしまった。そのとき、光義くんが「恐竜が進化して鳥になったんだ」と昨日教えてくれたことをもう一度繰り返した。

 すると、柚希ちゃんが、「ってことは、恐竜の巣は鳥の巣に似てるんじゃない?」と気付いた。

 それを受けて、奏音くんが「鳥の巣?砦の上に鳥の巣あるよ!」と教えてくれたので、みんなで雨の中、けやき砦まで鳥の巣を観察しに行った。

鳥の巣探検隊結成の瞬間

 戻ってくると、「木の枝が入ってた。」「ホコリみたいなふわふわがあった。」「葉っぱもあったよね。」「じゃあ、折り紙で枝作ろうよ。」と口々に言う。イメージができあがるとこんなに意欲的になるものかと驚いた。

 一口に枝、葉と言っても、作っていくうちに、「あ、そうだ。」と思いつき、立体的に作ったり、枝と葉をくっ付けたりと工夫をしていく。

 考えたり、思いついたり、友だちに刺激されたりと、子どもたちがだんだんとに夢中になっていったかと思うと、やがてそれに満足した者から段々と離れていく。それは、あたかも興味の波押し寄せて、また静かに引いていくかのようにも見える。

 これからも大きな興味の波を起こしていきたい。

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