順番ってなあに

 大きな円柱のマットにしがみつくようによじ登り、自分の身長以上の高さからダイナミックにジャンプ!雨の日に人気の遊びだ。ちょっと怖さもあるが、それを乗り越えた達成感もある。何度も繰り返したくて、すぐに戻ってくる。

 保育者が「順番ね」と並ぶように促すと、素直に一列になる子どもたち。「順番」をなんとなくは理解しているのだろうか。けれど、後ろに並んでいた子が前に移動したり、後から来た子が間に入ったりと、はっきりと「順番」を理解しているわけではなさそうだ。前の子がジャンプして列が先に進んでも、移動しなかったりするので、間が空いてしまい、そこに誰かが横入りしてしまう。

 その度に「後ろに並んでね」「前にいるお友だちが先だよ」「前が空いたら行っていいよ」と伝えるが、「なんのこと?」という表情を浮かべている。保育者に促されて、とりあえずそれに従う子どもたち。

 並んでいる間も、思い思いに行動する子どもたち。親愛の情を込めて前のお友だちに抱きつくと、いきなり後ろから抱きつかれた子はビックリして喧嘩になる。早くやりたくて、友だちを押したり、引っ張ったりして泣かせてしまう。

 互いに悪気のない行動で、怒ったり、泣いたり、それに戸惑い、あちこちで喧嘩が勃発するので、保育者が双方の気持ちを伝え合う。「押されて嫌だったんだって。だから泣いているの。痛かったのかな。」すると押してしまった方の表情が和らぐ。

 自分の行動で相手が泣いているのだと理解できたからだ。喧嘩をやめてもう一度並び、そうっとお友だちの頭を撫でたりする姿が、それをを証明している。

 はなぐみの子どもたちの喧嘩は、こんな風に思いの行き違いから起きることが多い。保育者が相手の気持ちを説明することで、「そうだったの」とすんなりと受け入れ、何事もなかったようにまた仲良く遊び始める姿につい微笑んでしまう。

 なんとか順番をわかりやすくできないかと考え、椅子を並べてみた。これなら、隣が空いたら移動すれば良いから、わかりやすいだろうと思案した。前の椅子が空いたので「順番進んだよ。隣の席にどうぞ」と勧めてみたが、友だちと並んで椅子に座ること自体が楽しくなったようで、先に進む気配はない。椅子に座ったまま、楽しげに笑い合い、ジャンプの順番のことはどうでもよくなってしまったかのようだ。

 楽しげに過ごすそうした様子を見ながら、何度も経験するうちに段々と順番というものを理解していくのだろうと気長に考えていこうと思った。

 ダンゴムシの観察やモビール作りなど、室内では様々に楽しんだ子どもたちだった。

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