ダンゴムシの赤ちゃん、産まれたよ!

 以前のダンゴムシ熱はどこへやら…毎朝のダンゴムシの餌をもらいにいく人数はだんだんと減ってきていた。ただ、散歩先でダンゴムシを見つけると、捕まえて連れて帰っては飼育ケースに入れる子はいるため、着実にダンゴムシの数は増えている。

 「あ!大変!赤ちゃんが産まれてる!」保育者の大きな声に、保育室内がざわめいた。「どれどれ?」と保育者も子どもたちもケースの置いてある棚の方へ集まって、早く見たいと棚をよじ登ろうとする子もいる中、「ちょっと待ってね。見たい人は椅子に座って」と声をかけながら確認すると、誰かが入れたヤマモモの実の上で、小さな虫が動いている。

 あまりの小ささに、本当にダンゴムシなのかと疑ったが、チョンと突いたら丸くなったので、ダンゴムシの赤ちゃんだと確信。少しでも見やすいようにと、急いでダンゴムシ用の迷路の箱に、ヤマモモの実ごと移して子どもたちの前に置いた。

 真剣な眼差しで、顔を近づけ、赤ちゃんを確認しようとする子どもたち。2、3ミリくらいのとても小さな赤ちゃんなので、じっと見つめないとわかりにくい。白い画用紙で作った迷路の上へと移動し始めると、はっきりと確認できるようになった。

 「これは、赤ちゃんじゃない!」という声に、その子の視線の先を見ると、確かに大きさは似ているが少し細い虫の姿が。「ほんとだね。これは違う虫だね。よくわかったね。」と応えながら、その観察力に感心した保育者だった。

 「チョンってしたら、丸くなったから、ダンゴムシだよ」と保育者同士が話していたのを聞いていたからか、自分でもそれを試そうとする。見守る保育者は、潰れないかとドキドキしたが、指先でそっと触り、コロンと丸くなる姿を確認すると、満足そうに見つめていた。ダンゴムシの面白さは、丸くなるところ、それを自分で試したいと思うのは当然だ。

 観察後に、「ダンゴムシの餌をもらいにいく人!」という声に反応した子は、なんと8人!これも、赤ちゃんの効果だろう。給食室につくと、いつもは「おはようございます!ダンゴムシの餌ください!」と言っていた子どもたちだが、今日は、「赤ちゃんが産まれたよ!」と報告をする声が多かった。給食室の先生たちとも、喜びを共有したかったのだろう。

 稲葉先生に「男?女?」と聞かれ、「お兄さん」「女の子」とそれぞれの想いを伝えていた。

 保育室に戻り、ケースに餌を入れた後も、「男の子だよ」「おねえちゃん!」等と、赤ちゃんの性別を予想しながら見入っていた。今後、またダンゴムシ熱はまた再熱するのだろうか。

 園庭遊びでは、玄関前で「トカゲ捕まえた!」と匡くんの声。右手でしっかりと尻尾を捕まえている姿を見て、「すごい!」「触りたい!」と周りにいた子が、羨望の眼差しで見つめていた。

 「噛まれるから、こうやって持つといいんだよ」と教えてくれている。匡くんにはお兄ちゃんがいるので、きっと教えてもらっていたのだろう。その時、トカゲが体をぐいっと曲げて、匡くんの手に噛み付いた。トカゲも必死だ。咄嗟に手を離してしまい、トカゲは棚の奥へと逃げていった。

 最初は、自分で捕まえようとしていたのだが、なかなか捕まえられず、「侑を呼んでこよう」とお兄ちゃんを探して駆け出していった。何かある度に、こうして頼っていく中で、いろいろなことを学んでいるのだろう。

 結局、お兄ちゃんを見つけられずにいると、年長のお兄さんが助けに入ってくれた。手早く捕まえ、プランターの中へ置くとその全体を覆う大きさのジョイントマットを被せた。ずっと、どうしてプランターにマットを乗せているのかと不思議に思っていたのだが、プランター中に、草や逆さにした皿等が入っていて、どうやらそれをトカゲの家にしていたようだった。

 すると、閉じ込められてしまったトカゲをどうしても見たくて、そっとマットを持ち上げて中を覗き込むはなぐみの子。その隣でトカゲが逃げないかと見守っていたお兄さんも、トカゲが逃げないかを気にしながらも、何も言わずにそれを見つめていた。

 最近は、散歩先で蝶をパッと捕まえる子に驚いたのだが、それも強い関心の表れ。自分で捕まえたり、じっくりと観察したいという思いを大切に見守っていきたい。

 プランターで栽培しているきゅうりが育ち、鶏ガラスープの素で味付けして食べた。自分たちで水やりをして育てたきゅうりの味は、「美味しい!」。まだまだ小さな赤ちゃんキュウリも育ってきている。

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