夏の味覚

 うみぐみで育てているキュウリが、実をつけて大きくなってきていた。昨日、それを見つけたみつきくんが、「誕生日の子がいたら食べられるね。」と言った。

 実は、きゅうりの収穫は2回目。先日、誕生会の日に一度目の収穫をして、みんなで食べたのだが、その際、6月の誕生児だった政尋くんに収穫をお願いした。みつきくんはそのことを覚えていたのだ。

 「誕生日の子がいなくても食べられるから、明日食べようね。」と話し、今日を迎えていた。

 朝、みんなで集まり、大きくなったキュウリを収穫する。収穫はみんなに経験させてあげたいが、ハサミを入れられるのは、今日は一人。芙優ちゃんが収穫した。全員が体験できるようにキュウリ、トマトがたくさん実ることを祈って、世話をしていこうと思う。

 先日の収穫の際は、スライスをし何もつけずそのままを食べたが、それでも、「美味しい!」「もっと食べた〜い!!」と多くの子がおかわりをしていた。これが、採れたての魅力なのだろうか。

 今日は、塩揉みにしてみようと、洗ったキュウリを袋に入れ、「みんなで手伝ってくれる?」と話すと、みんな前のめりになって興味津々。

 「このキュウリを叩いて潰して欲しいの。」とお願いすると、叩いて潰すということに、そんなことしていいの?というように、少し力を加減をしているようだった。しかし、そんな力では簡単には潰れないキュウリ。次第に「うーん!」「それー!」「おりゃ〜。」と、拳を振り上げ、力を込める子どもたち。みんなが順番に叩いていくと、真ん中にひびが入り始め、ついには潰れた。すると、まだ潰れていない両端を、自分こそがとみんながさらに力を込める。楓真くんは牛乳パック積み木を持ってきて叩いていた。道具を使うという発想に感心する。

 程よく潰れたところで、「今日は給食室から魔法の粉をもらってきたよ。」と、お皿の上の白い粉を見せると、「お砂糖だ!」と声が上がった。それを袋に中に加えて揉んだ後、いざ実食!みんなの反応が楽しみになる。果たして塩だと気付くのだろうか?

 「うまーい!」「美味しい〜。」「おかわりー!」と、採れたてのキュウリを味わう。

 「どんな味がする?」を聞いてみると、「あまーい。」や「美味しい味。」「いちご味。」「きゅうりの味。」などの答えが返ってきた。

 きゅうりの甘さなのか、汗をかいて塩気を欲しているので、甘いように感じるのか、最初に砂糖と予想したからか…うっすらとした塩味を感じるのは、まだ難しいようだ。さまざまな思いが巡ったが、手についた水気を舐めている子を見ても、体の熱を取るとも言われる、程よい塩気のきゅうりを、体が美味しいと感じていることは明らかだ。

 旬の食材の美味しさや料理する楽しさ、そして「食べる」という幸せをたくさん味わっていきたいと思った。また、さまざまな調味料を試して、いろいろな味を知っていくことができたら、さらに食への関心も広がっていくだろうなと楽しみになる保育者だった。

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