氷のたまご

 連日の猛暑日。室内で楽しめることはないかと考え、氷遊びの準備をしておいた。

 「先生ね、氷のたまごを作っておいたんだ!」と伝えると、「見てみる!」「触りたい!」「どれ!?」と興味津々の子どもたち。氷をタライに入れて持ってくると、既にビニールシートの上で待っていた。

 氷を置くと、すぐに手を伸ばして、「ピンクのが良い!」「触りたい!」「わあ!冷たい!」と集まってきた。

 「氷のたまご」とは、風船に水を入れて丸型に凍らせたもの。凍ると、ゴムが氷にピタッとくっつく。それを、撫でたり、落としたり、握ったり、指先で擦ったりしながら剥がしたり。子どもたちの表情は真剣そのものだった。

 氷のたまごの他にも、製氷皿や深い皿、コップ等でも氷を作っておいた。

 チェーンが入った氷を見つけると、「ラーメンが入ってる!」「これ取る!」「取れない〜!」と夢中になって取り出そうとする。「ねえ、これ取って!」と保育者の元に氷を持ってくる子もいる。

 「じゃあこっち持って!一緒に引っ張ろう!」という保育者の声に、周りにいた子どもたちも集まってきて、みんなでチェーンを引っ張る。だんだんと氷が溶けてきて、パリパリパリッと氷が外れ始めた。「ほら!取れそうよ!引っ張って引っ張って!」という保育者の声に、さらに力を込める子どもたち。

 その頃、チェーンを取り出そうと一人で格闘している子もいた。氷を擦って表面を溶かしたり、指先でほじったり、飛び出たチェーンを引っ張ったり、氷を床に叩きつけたり…自分なりに知恵を絞りながら、チェーンを取り出そうと格闘する。

 少し離れたところで見守っていると、ついにチェーンが取り出した。すると、パッと顔を上げて保育者を探し、「取れた!」とチェーンを見せてくれた。「ずっと頑張ってたもんね!やっと取れたね!」と声を掛けると、満足気に「うん!取れた〜!」と友だちにもチェーンを見せている。

 水道には…大きなタッパーに入った玩具を取り出そうと氷に水をかける子の姿も。水をかけると氷が溶けることを、一体誰が教えたのかと、周りの保育者に確認しても、誰も教えていないとのこと。どこかで見かけたのか、別の経験を応用したのか、はたまた偶然か。

 そして、「先生、面白いんですよ。」と岡村先生に声を掛けられ見に行くと、プラスチック製の車を手にした子が。ダンプカーに氷を積んだり、ブルドーザーで氷を押したり。途中で思いついたかのように車を取りに行き、窓枠に乗せて遊んでいたのだという。

 同じ氷遊びでも、子どもによって遊び方は様々。それぞれの興味のある遊びに夢中になる。

 氷遊びが終わり、保育者が片付けていると、一緒に氷を拾う子が。そして、濡れたビニールシートを雑巾で拭く子も。保育者が何も言わずとも、一緒に片付けを始める子どもたちには驚いた。「手伝ってくれるの?ありがとう!助かる!」と伝えると、「うん!」と答えながら、雑巾掛けを続けていた。これぞ、自治性。

 その後は、あおぐみのお兄さんお姉さんが迎えに来てくれて、あおぐみのキャンドルの部屋を見に行った。お姉さんに「どうだった?」と尋ねられた子どもたちは、「楽しかった!」「暗かったよ。」と感想を伝えていた。

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