お化けっぽくって
連日の猛暑。暑すぎて外遊びもできないほどだが、これだけ暑くなればプール遊びには最高とも言える。
それがいよいよ来週から始まるので、保育者同士で注意点などを話していてあることに気付いた。プールが始まると、クラスでの活動時間が削られる。そうなると、次にヘビのお化け屋敷をクラスで取り組めるのは9月。そこまで時間が空くと子どもたちの興味、関心も薄れてしまうだろう。
朝の会で、そのことを子どもたちに伝えると、「えーだめじゃん。」「じゃあ、プールが始まる前にやろうよ。」「今日やろう。」とやる気満々の反応が返ってきた。
保育者「来週、天気が悪くてプールに入れない日もありそうだから来週はどう?」
子ども「じゃあ、早く完成させなきゃ。」
早速、受付係、お化け役、お守り渡す係、プレゼントを渡す係に分かれてそれぞれが動き出す。少し前は、「どーすればいいの?」「わかんない。」と言っていたのに。この長い取り組みの間に、段々とイメージが出来上がり、それをみんなで共有できてきたのだと思う。
特に柚希ちゃんは既に具体的なイメージできており、マントやサングラスなどをどんどん作りあげていた。玲音くんは、なかなかイメージがまとまらない様子。しばらくすると柚希ちゃんを真似てマントを作り始めたのだが、それが出来上がると手が止まった。
保育者「どうした?何かいるものある。」
玲音「大丈夫。」
もしかすると、飽きてきたのかもしれない、他の遊びを提案しようかと迷っていると、
玲音「あのさ、おままごと行ってきていい?」
やはり、今日はここまでだなと、笑顔で送り出す。
保育者「うん。行っておいで。」
すると、すぐに戻ってきた玲音くん。
保育者「どうしたの?」
玲音「このスカートがお化けっぽくてさ。マントに合うかと思って取ってきた。」
その後も翼を作り、最終的に出来上がったものは、柚希ちゃんのものとは全く違う個性的ものになった。
始めはとっかかりが掴めなくても、仲間の作品から発想を得て、それを発展させてオリジナルのもにしていく。こうしてヘビのお化け屋敷は完成に近づいている。


