久しぶりの園庭で
せっかく暑さは和らいだのに、今日の活動も室内かな…と、雨具を着て家を出た。しかし、子どもたちと朝の会をしている頃には雨雲が遠退き、「今日は久しぶりにお庭の遊具で遊べるよ!」と、知らせた。
活動に移る前には、子どもたち全員に排泄と水分補給を促すようにしている。すると、トイレ前が混み合うので、小集団に分かれて移動が出来るように工夫する。
今日は初めに「洋服にピンク色がある人ぉー、どうぞ」と伝えた。すると、政尋くんがTシャツのタグに付けられた名前シールの中の、1㎜四方程のピンク色を見つけて教えてくれた。
是が非でも我先にと、こだわりを持つ子はいないのだが、こうしたちょっとしたゲーム感覚が加わると、突如、夢中になる。そしてその時にいかんなく発揮される、鋭い観察力にはいつも脱帽。



園庭に出て、保育者も負けじと園庭の隅々まで観察の目を広げると、休日の間に何者かに食べられてしまったプランターのトマト、雨で地面に落ちた大量のヤマモモ、雨に濡れたままのけやき砦が目に止まった。人の目や手が届かぬ間に、環境なんて簡単に荒らされてしまう。
昨年度、こうしてヤマモモが地面に落ちた時に、佐藤先生が「腐ったり、誰かが口にしては大変」と、それを掃除する姿を見て、これも審美性と思ったことを思い出す。そして、今度は私の番とばかり、落ちたヤマモモの実をかき集め始めた。
その後を引き継いでくれた野原先生と仲間先生、そして一緒にゴミ袋に入れてくれた光希くんにも感謝だ。
食べられて壊されてしまったトマトは、角田先生が切り落としてくれ、濡れたけやき砦は、旺來くんたちが、雑巾をもらいに行くことから、拭き取る所までを協力してくれた。
「自分たちの環境は、自分たちの手で」という気持ちは、おそらく、身近な大人の姿を見て真似ることから始まるのだろう。






テラスでは、七夕の輪飾りを作りながら、それを貼り付けるのりの量の加減を覚えたり、かぜグループの畑から、トマトをお裾分けしてもらったりした。
少し蒸すようではあったが、久しぶりに「暑いー」とこぼさずに戸外で過ごした時間だった。