海の世界はどこまでも

 先日の午睡時間のこと。海の壁面を見ながら、「先生、海って、もう魚貼らないの?」という声があがった。 
 保育者「まだ魚いた方がいいと思う?」
 子どもたち「うん!いた方がいいよ!」

 海の壁面から、潜水艦へと製作が移行し、最近は潜水艦をどうするか、子どもたちと相談をすることが多かった。しかし、子どもたちの中では、海の世界はまだ広がり続けていたのだった。保育者の一区切りついたかなという、勝手な思い込みが、活動を停滞させていたことに気が付く。
 保育者「じゃあ、今度また続きをしようよ。」
 子どもたち「やったー!」「何を作ろうかな?」「イカがまだいないかも。」「先生、私もやりたい!」「僕も呼んで!」
 側にいた子たちからも、参加の希望が上がっていた。

 そして今日、あいにくの天気でプール開きはお預けとなったが、これをチャンスとばかり、園庭に障害物コースを作ったり、テラスでの野菜クッキングに加え、保育室で海の生き物を製作できるように環境を設定した。

 以前に経験した子は要領を得ていて、図鑑も見ずに魚や貝を作り始めている。また、「チンアナゴを作ろう。」と、自分の記憶にある生き物を作り始める子もいた。さらには、クジラやシャチを作る子などもいて、自分の頭の中にあるイメージを、そのまま表現できるようになってきていることに驚いた。

 友だちの作品を見て、同じものを作りたいという子もいた。人の表現に刺激を受け、製作意欲が湧いてきたり、それによって新たな発想を得ることもある。友だちと一緒に活動することの価値を改めて感じた。

 子どもたちは、作品を作りながら、「これは海の中の滑り台なんだ。」「竜宮城をもう一個作るの。」「この魚はこの子の友だちだよ。」「このタコにマンボウがプレゼントを持ってきたよ。」「この船は沈没船だよ。昔に壊れた船が沈んでいるんだよ。」などなど、様々な物語を想像し、楽しむ姿があった。

 また今日も、「想像」と「創造」の世界を、行きつ戻りつ満喫している姿を、大切にしていきたいと思った。

 子どもたちの中で、海の世界はどこまでも広がっていく。

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