お話の世界

 今日は7月のお誕生会。歩也くんは休みだったので芙優ちゃん一人となったが、みんなの前に出る特別感に嬉しそうな笑顔。

 さらに、誕生会の大型絵本やペープサート、マジックなどのちょっとしたお楽しみには、誕生児を出演させることがよくある。今日も七夕のペープサートをしたのだが、そこに登場する織姫と彦星が芙優ちゃんと歩也くんだった。

 友だちが話の中に登場すると歓声が上がる。ふうちゃんも照れながらも嬉しそうだ。そして、いつもより話に夢中になっている。

 すると、突然芙優ちゃんが「もう、そんなお話やめてよー。」と口を尖らせた。

 七夕の話を覚えているだろうか。働き者の織姫と彦星が出会い仲良くなると、仕事をせずに遊んでばかりになってしまい、それを怒った神様が、天の川を挟んだ両側に織姫と彦星を離してしまうという話なのだ。

 二人が仕事をしなくなって、神様が怒るという場面に、芙優ちゃんは納得できないと感じたようだ。

 絵本や紙芝居などのお話を聞く時は、大人は、客観的に登場人物の思いを推測して楽しむことが多いが、子どもたちは、登場人物に感情移入をしながら、物語の中に入り込んでいる。

 今日の芙優ちゃんもさましくそれだ。

 子どもたちにとっては、現実の世界でもファンタジーの世界であっても、そんなことは関係ない。どちらの世界の体験も、子どもにたちとっては「本物」なのだ。

 物語の最後には、一生懸命働く織姫と彦星を見た神様が、年に一度、7月7日の夜に2人が出逢えるようにしてくれた。芙優ちゃんに感想を聞くと、「面白かった!でも、うさぎの神様変だったよぉ〜」と、手を腰に当て、口を尖らせながらも笑顔を覗かせていた。

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