ダンクロステウス

 今日は朝から本降りの雨。

 園庭遊びもプールもできない今日は、木の部屋や原っぱで遊びを展開した。

 木の部屋では大型積み木で遊んだり、隠れ家を作って遊んだりする子が多い中、光義くんが保育者のところにやってきた。

 光義「光義、海の恐竜見たい!」

 光義くんは海の生き物や恐竜が大好き。図鑑で調べることを勧めるが、園の図鑑はもう見尽くしているらしく、新しいものが調べたいとのこと。それならばとパソコンを出すと、すぐに、「海さそりだ!これはイクチオウルス!」と保育者の知らない名前をあげていく。

 すると、そこへやってきた勇樹くんが、「イクチオウルスじゃん。」。実は勇樹くんも恐竜博士。そこから二人の戦いが始まった。

 勇樹「これは、アノマロカリスだね。」

 光義「これはアンモナイト。」

 勇樹「このオパベニア、(画像のには)目が四つしかないけど、本当は5個あるって知ってた?このナマコみたいのは何だろ?」

 光義「ハルキゲニアだよ。」

 「これはどうだ!」「これは知っているか?」としのぎを削る二人に圧倒され、保育者はただただ画面をスクロールするだけ。

 すると、ダンクロステウスの画像が来た時のことだった。

 光義「これはダンクロステウス!」

 勇樹「ダンクロだよね。光義くん、色々詳しいな。」

 光義「鎧みたい。」

 勇樹「強そうだよね。」

 ダンクロステウスを知っていたことに、二人は意気投合し、その場の雰囲気が少し変わった気がした。

 光義「これはラブカだ。深海魚だよ。」

 勇樹「そうなんだ。初めて知った。深海ってどこ?50m?」

 光義「すごーく奥の方。リュウグウノツカイとかがいるところ。」

 勇樹「メガロドンとかいるところかな。」

 光義「メガロドン、みっくん知ってる!怖いよね。」

 勇樹「すごいおっきいんだよね。」

 今までの知識を競い合う雰囲気から、互いを認め合う雰囲気に変わっていったのだった。

 勇樹「シーラカンスって昔から生きてるんだって。」

 光義「え?ずっと昔?知らなかった。ミツクリザメは知ってる?」

 勇樹「知らない。光義くんは物知りだな。」

 光義「みっくん、恐竜描きたい。」

 勇樹「僕も!」

 この後も、二人で恐竜の絵を描きながら、これはどんな生き物なのかなどを伝えあっていた。自分の興味があることを互いに共感し合える嬉しさが、こちらにも伝わってきたので、保育者も「アーケロンっていうでっかい亀って知ってる?」と会話に分け入ってみたのだが、「そんなの知ってるよ。」とあしらわれ、それよりもアノマロカリスについて夢中になって言葉を交わす二人だった。

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