魚の色は

 朝からあいにくの天気。テラスでの水遊びを考えていたが、週末ということもあるので、ゆったりと室内で過ごすのもいいなと考えた。運動、お絵描き、ブロック、ままごと等、遊びたいことを見つけていく子どもたち。一人でじっくりという子もいるが、数人で一緒に遊ぶ姿もあちこちで見られる。

 数人がクレヨンでお絵描きをしていた。白い画用紙に、緑色のクレヨンで線を描いていた匡くんが、「見て!お魚描いたんだよ」と保育者に伝えてくれた。緑一色で描かれた魚。「この辺が目なんだ」と指差しながらの説明を聞いていると、段々とそのように見えてくる。「そうなんだね。匡くんのお魚素敵だね。」と伝えると、満足げな表情で魚を見つめ、再び力強く緑のクレヨンで書き足していた。

 隣では、絢士くんが魚の色つけに夢中になっていた。色をつけてから魚釣りの玩具を作ろうと考えている保育者が、いろいろな種類の海の生き物をコピーして準備し、机の上に置いていた。

 「亀にしよう!亀はさ、緑だよね」と、何色もあるクレヨンの中から緑を選んで塗っていた。タコの時には赤。ちゃんと生き物ごとの色をイメージして塗っているのだ。

 そこへ、「僕もやる!」と仁十くんがやって来て、パラパラと塗り絵をめくっていく。何かを探しているような姿に、「何がいいの?」と声をかけると、「エイ」。それを見つけると、迷わずに水色と青のクレヨンを選んでいた。

 絢士くん同様、しっかりとエイのイメージがあるように感じ、「エイを見たことあるの?」と尋ねてみると、「エイはさ、水族館にいるんだよ」と教えてくれた。

 「水族館に行ったことあるの?」との問いかけには、はっきりした返答がなかったので、水族館なのか、テレビなのか、はたまた図鑑や絵本なのかと思い巡らす保育者。

 いずれにしても、仁十くんの中にはエイの色のイメージがはっきりとあるのを感じた。

 凛久くんは、一枚塗るごとに、「先生、見て!トンボみたいなお魚!」と見せてくれ、保育者の反応を待っている。やはり、人に認められることは嬉しい。

 そこで、壁面に海を作り、魚釣りに使う前に飾ってみることにした。

 青い紙テープを壁面に貼り出すと、何が始まるのかと興味津々。「海を作ろう!魚を貼ってくれる?」との言葉に、「やる!やる!」と凛久くん。どこに貼ろうかと少し考えた後に、大事そうに貼り付けていた。「もっとやる!」と、何回も何回も往復して貼っていく凛久くんの姿に、数人の子が加わって、あっという間に壁が賑やかになった。

 「これ、ヘビみたいだね」と言っていたうなぎ。ちょうど、給食の丼にうなぎが出たので、「これ、さっきヘビみたいだねって言っていたうなぎだよ。美味しいんだよ」と伝えると、食べてみようと気持ちも湧くようだった。食べ終えて、壁面のうなぎを確認する子もいて、興味の大きさを感じたのだった。

 絵本コーナーに、魚や海の生き物の図鑑や絵本を用意したら、次はどんな姿か見られるかと楽しみになる保育者だった。

前の記事

ん!!

次の記事

ダンクロステウス