動から静へ

 「プール楽しかった」「お水バシャンしたよ」と賑やかな声とともに、プール遊びを終えた子どもたちが戻ってくる。

 洋服に着替え、お茶を飲んで一息つく様子を見ながら、プール遊びでさぞかし疲れているだろうから、ゴロゴロとゆっくり過ごそうかと考えていた。ところが、お茶を飲み干すと、運動スペースへ駆けていって、「わーい」とはしゃぎ声をあげながらグルグルと走り回り始めた。

 体力がついてきたことに感心しながら、それではもうひと遊びと「体操しちゃおうか?」と提案してみた。「やるやる!」「ブンバボーンがいい!」と即答する子どもたち。プール遊びの興奮、まだ冷めならぬといった様子で、元気にジャンプしながら、いつものダンスが始まった。

 腕を上に下にと真っ直ぐに伸ばし手をヒラヒラさせて踊る。怪獣になるところでは両手の指を尖らせ、大股で足を踏み鳴らしながら歩く。何度も踊っているブンバボーンの踊りは殆ど覚えているようで、体の動かし方がとても伸びやかだ。途中、所々に自分なりのアドリブも入れて、気持ちの赴くままに手足を動かし、ジャンプしたり転がったりもする。

 そんな姿を見て、もう一曲やろうかと準備していると、子どもたちはすっかり満足した様子で、パズルやままごとへと遊びを移していった。

 静かに座って過ごす遊びへと、自然に切り替えていくこんな姿に、子どもたちの生きる力を感じる。大人があれこれ指示しなくとも、動きたい時は全身を精一杯使い、静かに過ごしたい時はそれを選ぶのだ。

 自分自身の体の状態を感じ、それに応じて行動できるようになってきている。もちろん、大人がその日の体調を見て、声をかける事もまだ必要な年頃だが、自分で判断する力も、しっかりと育っているのだ。

 ままごと遊びでは、玩具の取り合いや、思いのぶつかり合いが何度も起こる。その都度、保育者が「〇〇ちゃんはこれが使いたかったみたい」「まだ、使っているから、貸してあげられないみたいよ」とその思いを伝えていくと、驚くほどすんなりと相手の気持ちを受け入れて、待つ事も、許す事もできるのだ。

 プールで遊びでの疲労感を感じながらの遊び。つい、イライラしてしまう気持ちもよくわかる。それでも友だちの気持ちを理解しようとする姿を、あちらこちらで見ることができた。

 子どもは、保育者が予想していたようには動かないもの。その瞬間瞬間に応じることで、子どもたちが安心して、楽しく過ごすことができる毎日にしていきたいと思った。

 プールでは、全身で水を感じて遊ぶ子や様々な玩具で楽しんでいた。

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