知ってるものへ

 皮のついたトウモロコシを机に上に並べても、すぐには近寄ろうとしない子どもたち。一歩下がった場所で様子を見ている。てっぺんに、何やら黒いモジャモジャがついている、割と大きな黄緑の物体。得体の知れないそれに、好奇心と同時に怖さも感じているのだろうか。子どもたちは、次第にその場を離れていく。

 そこで、保育者が一枚一枚皮を剥いて見せると、「あ、それは知ってるぞ。」と言わんばかりに、再び舞い戻ってくると、ようやくそれを手に取る。中には食べようとする子まで。

 「知っているもの」に変わった瞬間だ。

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