魚を浮かべて

 今日も暑い。こんな日は、やっぱりプールに限る。

 プールバックを取りに行こうとテラスに出ると、景護くんが気が付いた。「何か、ゆらゆらしてる。」
 おわかりだろうか…ゆらゆらが写っている左の写真。タライの水が反射して、天井に映った光と影。
 子どもたちは、自分たちのタライの水の動きだとは微塵も気付いていない。景護くんの言葉に見上げた雅工くんは「おばけがいる!」と教えてくれた。

 子どもたちは、不思議な事象を自分の知っている物事と結び付けて、表現しようとする。『分からない』ものを、分かりたいのだろう。そんな姿を見ると、人間は生まれながらにして、「知りたい」という欲求で溢れているのだなと感じる。

 今日の朝の会では、子どもたちのリクエストで『あおい あおい うみへいったよ』という紙芝居を読んだ。その中に出て来たチョウチンアンコウに関心が集中したので、「皆もチョウチンアンコウ作って、プールで泳がせてみない?」と提案した。
 以前から、遊びの楽しさが広がるよう、魚を作るタイミングを見計らっていた保育者。

 ここぞとばかり、素材と油性ペンを用意すると、魚好きな叶芽くんは「叶芽くんはね、エイ!!」と言って、黄色と黒色を巧みに使いながら、尻尾まで正確に描いている。
 みんなも、チョウチンアンコウは何処へやら、思い思いにペンを走らせる姿に、頭の中にはそれぞれのイメージが湧き上がっているようだ。イメージが湧いている時、意欲に満ちている時、子どもたちの手際は何とも素早い。

 早速、自分で作った魚たちをプールに浮かべた。ただ浮かべただけではない。ビート板に乗せて一緒に泳ごうとする子もいれば、魚釣りをする子、リングをうまく使って、魚を散歩させる子もいた。子どもたちの豊かなイメージで、遊び方は無限に広がっていく。

 芙優ちゃんの「ひもを付けたい!」という言葉に、その場では、水にも負けない、うまい繋げ方が思い浮かばなかった。子どもたちと一緒に、良い方法を考え出したい。

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