足もとの空

 先日、色を塗った空の上に何を作ろうかと子どもたちと相談すると、「鳥」「ちょうちょ」「かみなり」など、様々な意見が出たが、「にじ」という意見に賛同する声が多かった。

 そこで、「まずは虹を作ろう!」ということになり、材料は、折り紙、絵の具、クレヨンなど、候補が挙がったが、「お花紙も使えるよ。」と選択肢を広げると、「それがいい!」と満場一致となった。
 保育者「ところで、虹って何色?」
 子どもたち「あか」「ピンク」「水色」…
 保育者「何個の色でできているのかな?」
 子どもたち「3個?」「えー、4個だよ。」

 様々な意見が飛び交ったが、その場では答えが出なかったので、すぐにパソコンを開いてみんなで覗いてみると、「あか」「オレンジ」「き」「みどり」「あお」「あい」「むらさき」の7色だと判明。「『あい』って何?」「えー、ピンクって入ってないんだ!」と新たな発見や気付きがあるから面白い。それぞれの色がお花紙にあるか確認すると、「あい」も発見。「あお」は水色で代用することで決まった。

 子どもたちが、プール遊びに興じている間に、床に空の壁面画を広げて準備をしていると、先ほどの話には加わっていなかった子たちが、興味深げにやってきた。空の上に腰を下ろし、雲を何かに見立てて食べる真似をしている。
 保育者「空に座って何をしているの?」
 子どもたち「雲の綿飴を食べているんだよ。」
 保育者「なるほど、雲って、綿飴みたいだよね。そうだ、綿がどこかにあったかもしれないな。」

 みんなで探しに行くと、教材庫に発見。
 子どもたち「うわあ、本当に綿飴みたい。」
 保育者「雲の上に貼ったら本当に食べられそうだね。」
 子どもたち「貼ってみる!」

 綿を貼った雲は見た目もフワフワで魅力的。「何をしているの?」「やりたい!」と、どんどんと製作の輪が広がっていった。

 綿は見た目だけではなく、その感触もフワフワふかふか。貼りながら、「気持ちいい〜。」と顔をつけたり、上に乗ってみたり。綿の雲は、いつしかお布団のような存在となり、通りかかった子どもたちも雲のお布団へと吸い込まれていった。すると空の上はあっという間に満員。洋服についた綿をお互いに取り合いながら、心地よさを味わっている。

 そんな風にくつろいでいた時、「そうだ!虹を作るんじゃなかった?」との声で、製作再開。お花紙を丸め、色の順番を確かめながら貼っていく。その製作に刺激を受けて、ブロックでも虹を作り始める子も登場。
 「面白そう」「一緒にやりたい!」と、その遊びに参加をする子もいれば、少し離れたところで、独自の展開に勤しむ子もいる。興味や関心が色々な形で伝播するのだなと感じる場面だった。

 それにしても、「空は宙に浮いているもの」と思い込んでいたが、「足もとにある空」もなかなかいいものかもしれない。

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