つながっていく

 今日も空の壁画を広げてみた。休み明けの子が「何これー?」と集まってくると、それを作った子たちが「空だよ!」「虹の橋だよ!」「ふわふわで気持ちいいからさわってごらん!」と説明を始める。

 虹の橋は、その上を実際に歩けることを知ると、我も我もと列をなしていた。うみぐみの子どもたちも、お兄さん、お姉さんの後に続く。お花紙はだいぶ潰れてきたが、心地良さは健在で、橋の上に腰を下ろし、「空でキャンプをしているみたいだね。」とくつろぐ姿もあった。

 そうした姿を横目に、その壁画の隣に製作コーナーを用意してみた。色とりどりの画用紙やペンに「何をするの?」と集まってくる子どもたち。「作りたいものを作って空に貼ったら楽しいかなと思って。どうかな?」と声を掛けると、「やる!やりたい!」

 「空にあるものって、何だろう?」と質問すると、「雨」「星」「太陽」「飛行機」「ロケット」「宇宙人」「UFO」etc…。次々とアイデアが出てくる。また、「空の雲のところには、富士山があるよ。」という発言によって、山を貼ることになった。経験や知識が遊びの中に生かされていることに成長を感じる。

 形を描くのが難しいと言う子もいたが、鉛筆を持つ手に、ちょっと手を添えてあげると描ける事もある。誰かが見守ってくれる、一緒にやってくれるという安心もあるのかなと思う。

 すると、雨のしずくを空に貼りながら、「そうだ!海にも雨を降らせたらどうかな?」という声が上がった。空の壁画を広げたのは、ちょうど海の壁画の前。その海へも思いを馳せ、イメージを膨らませている。

 またしても保育者の想像を超えていた。

 こうして、雨のしずくや画用紙で作った虹は、海の上にも貼られていった。空と海、その両方の製作が繰り広げられるのを見ながら、空と海がつながっているのを感じた。

 壁画の周りには興味を持った子がたくさん集まるようになった。その関わり方は様々。友だちの様子を観察する子、雲の感触を楽しむ子、橋を渡るのを楽しむ子、虹の欠けた色に気が付き、お花紙を足す子、取れそうな雲の綿を適度に回収している子、その綿をまた貼り付けていく子、のりを付ける役に徹する子…。それぞれの楽しみ方で、みんなで作品に関われるこの空間が、なんとも心地よく感じたのは、きっと保育者だけではないはず。

 悠翔くんは、サメを作り始めていた。インスピレーションが湧いてくるのか、画用紙を付け足しながら、それはどんどんと大きくなっていった。完成したところで、保育者と一緒に貼る場所を探したが、海の上は満員御礼で貼る場所が無い。さらに悠翔くんの中では、魚に襲いかかるサメをイメージしているとのことだった。

 そこで、新たに用意した画用紙に貼り付け、海に付け足したらどうかと提案してみると、「それ、いいね!」と納得した様子で、青い画用紙にサメを貼り付けた。そのサメをどこに貼るのか相談していると、周囲の子も集まってきて、「そこでいいんじゃない?」「サメがシャチを食べようとしているね。」と相談をして貼る場所が決定した。

 これで、サメと海もつながった。

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