捜索隊出動!

 「〇〇くんがいないなあ。」との保育者の声に、「え?〇〇くん?」「どこ行ったんだろう。」「探してあげる〜!」と子どもたちが捜索を始めた。「どこだ?」「いないよ。」「こっちかな?」と呟きながら、保育室をくまなく探す捜索隊。ランチルームを覗き、トイレを覗き、カーテンの裏を覗き…必死に捜索をするも、やはり見つからない。

 すると一人が「動いてる!」と声をあげながら指差した。その先に視線をやると、マットの膨らみがモゾモゾと動いている。その中に誰かが潜んでいるようだ。

 直ちに集合した隊員たちが、恐る恐るマットを捲ると、なんとそこには、探していた友だちが!!

 「いたー!」「見つけた!」と声をあげている最中に、また一人、姿を消した。

 保育者が「あれ?岡村先生がいないなあ。」と声を上げると、皆ニヤリと笑みを浮かべながら「え?」「どこだー!」と探し始めた。

 今度はすぐに、「ここにいたー!」と発見する隊員たち。

 これで一件落着かと思いきや、今度は別の隊員が姿を消した。「あれ?〇〇ちゃんがいなくなっちゃった。」との保育者の呟きに、「どこだ!」と動き出す隊員。

 それ以降、一人、また一人と代わる代わるに姿を消す隊員たち。その度に、誰が姿を消したかを保育者が伝えていたが、気がつくとその役目も隊員たちが担うようになる。「〇〇くんがいない!」「今度は〇〇ちゃんがいない!」と報告し合い、連携を取って捜索を進める。

 カーテンの裏に隠れた子は、緊張した面持ちで、度々カーテンの隙間からあたりを伺う。引き出しの裏に隠れた二人は「ここだよ〜!」と声を上げたり、「キャキャッ!」っと笑い合うものだから、すぐに発見された。

 初めは探すことを楽しんでいた子どもたちであったが、次第に隠れることの方が楽しくなっていき、ついには全員が姿を消した。

 モゾモゾと動くマットの中から「キャハッ!」「えへへ。」と笑い声や話し声が聞こえてくる。保育者が「ここだな〜!え〜い!」とマットを捲ると、なんとそこには7人も。

 たまたま、ある子がマットの下に潜ってみたことで始まった大捜索。岡村先生の見事な反応により、遊びへと発展した。

 友だちを探す遊びから、自身が隠れる遊びへと、興味の赴くままに遊びを変化させていく子どもたち。ためらうことなく遊びへと突き進む姿は貪欲だ。

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