外の日の話〜しろぐみ編

 今年から始まる外の日。実は、保育者も外の日の全貌全てが見えているわけではない。ただ、外の日は、運動会のようにやる側と見る側に分かれるのではなく、親子一緒に外遊び楽しむ場、みんなで交流する場へなってほしいと思っている。そんな思いを子どもたちに伝え、クラスのとりたちと試行錯誤しながら今、進めていこうとしている。

 実は、「しろがみチーム(とり)」を集めて外の日について話し合うのは今日で2回目。前回の話し合いで、いくつか遊びの候補が上がったが、絞り込みがうまくいかず、あちこちに話が脱線してゆき、しまいにはホールで電車ごっこが始まり、話し合いは終わってしまった。

 今日はその続き。候補に上がっていたのは、鉄棒、鬼ごっこ、しっぽ取り、かくれんぼ、スイカ割り、だるまさんがころんだ、跳び箱、ドッチボール、金魚すくい、マラソン、はないちもんめ。この中からどうやって決めるのか。

 「多数決で決めよう。」「ルーレットで決めよう」などの決める方法を提案する子もいたが、なぜか採用されず、それぞれが主張したいことを口にするので、次第にまとまらなくなっていった。唯一鉄棒だけは、ほとんどの子が「いらないんじゃないか」と話がまとまりかけたのだが、

 彩瑛「いやだ!絶対鉄棒やりたい。」

 依千「だって依千、鉄棒できないもん。」

 彩瑛「教えてあげるから。これから練習すればいいじゃん。」

 どちらの言い分も理解できる。こんな時はどうすれば良いのかいつも迷ってしまう。保育者の考えを伝えることが、子どもたちが考える機会を奪いはしないかと。迷った挙句、「外の日ってさ、あおぞらさんも、お家の人も一緒にやるんだよね。」と呟いてみた。自分たちだけでなく、みんなで楽しめるものを考えていることを思い出して欲しかったからだ。

 実蒼「鉄棒無理じゃん。あおぞらさんはできないよ。」

 彩瑛「練習すればできるもん。教えてあげるもん。」

 依千「うちのお母さんできないかも。腰が痛いっていってるから。彩瑛ちゃんのお母さんはできるの?」

 彩瑛「…できないかも。じゃあ、やっぱり鉄棒やんなくていいよ。」

 彩瑛ちゃんは少し悔しそうに呟いた。「何がやりたい」に「みんなでやるには」の視点が加わったことで、話し合いが進み始めた。彩瑛ちゃんも気持ちを切り替えて、話し合いに参加していた。

 今回のように話し合いの中で自分の思いが通らないことはある。しかし、話しているうちに納得できることもある。今回彩瑛ちゃんが気持ちの切り替えができたのも、残念な思いの中に、納得できた部分もあったからではないだろうか。

 玲音「スイカ割りは夏にするもんだろ。だからやんなくていいんじゃない。」

 柚希「金魚すくいは、金魚持ってくるの無理かな。」

 こうして候補は絞られてゆき、最終的にマラソン、鬼ごっこ、しっぽ取りになった。

 明希「あれ?これ走るのばっかじゃん!!」

 保育者「みんなのお家の人は走るのばっかりで大丈夫?」

 子どもたち「だめだー。」

 こうして鬼ごっこ、しっぽ取り、だるまさんがころんだまで絞り込まれた。しかし、これで決まりではない。今度、この3つの遊びをしろぐみで遊んでみようと思う。遊ぶことで、また何か気づくことがあれば、話し合いに活かしていきたい。

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