音の正体は?
ベンチに並んで座ったはなあかの子どもたちに「昨日のお散歩中にハールちゃんがうずまき公園にもいきたいって言ってたから、今日はうずまき公園に行こうと思うんだけれどどうかな?」と相談をした。すると、口々に「いいね〜!」「いいよー!」という声が聞こえてきた。…ということで今日の散歩先はうずまき公園に決定!



うずまき公園に着くと、絢士くんがうずまきの溝の中を歩き始めた。それを見た子どもたちは次から次へと集まってきて、列になって何周もしていた。
途中、反対方向から来た子どもとぶつかりそうになると「ちょっとどいてよ。」「後ろから行ったらいいよ。」と声を掛け合う姿が見られた。
公園内には、風に吹かれた木々が揺れるカサカサという音、工事中の住宅から聞こえてくるカンカンという音、自転車が通り過ぎるシャーっという音など色々な音が聞こえていた。そして子どもたちの笑い声や話し声が響いていた。そんな中、恋羽ちゃんが保育者の元にやってきて「音がする。」と呟いた。


「どんな音がするの?」と尋ねると、「水溜りの音。」と答えた。
確かに周りに水溜りはあったが、水溜りの音とはどんな音なのだろうかと気になり、一緒に音の正体を確かめることにした。
側にいた子どもたちにも「水溜りの音がするらしいんだけれど、どこから聞こえているか分かる?」と声を掛け共有した。すると、「ここじゃない?」と穴の中を覗き込む子どもたち。耳を澄ませて音を聞いていたが「聞こえないね〜。」「ここじゃない!」ということで、再度探し始めた。
今度はうずまきの溝に溜まっている水溜りを発見。「ここかな〜?」「いや、それじゃないよ。」と口々に意見を出しながらみんなで音の正体を探っていた。
ひとりの発見をみんなで共有することで、一人ひとりが音を探している姿に感心した。また、子ども同士が関わり合いも生まれるのだと感じた。
遊びを一緒に楽しむのも良いが、時には大人が一歩離れて見守ることで、子どもの世界が子どもたちの力で広がっていくように感じた。
はなあおは見晴らし橋へと散歩に出掛けた。
運良く8回も電車が通り、大興奮の子どもたち。電車が通るたびに「わあ〜!」と歓声を上げた。
今後も子どもの興味関心に合わせて、散歩ができればと思う。

