看板に書いてあることは

 今日は散歩に行った。朝の会で、「舞っている桜の花びらを、地面につく前にキャッチできると、ラッキーなことがあるらしいよ。」と、保育者が話したことを覚えていた子どもたちは、

 「もう少しで取れそうだったのに!」

 「風が吹くのを待った方がいい。」

 などと、会話をしながら、桜の花びらを掴もうと懸命にピョンピョンと飛び跳ねながら歩いていた。

 気持ちの良い気候だったので、目的地よりも先の大田切池まで、鯉と亀を見に見に行くことにした。

 侑「先生、鯉を触りたい!」

 奏音「かなも!」

 保育者「どうやって触るの?多分、届かないと思うよ。」

 芽音「枝で、チョンチョンって触ればいいんだよ。」

 保育者「かわいそうだよ。」

 海翔「優しく触るから大丈夫。」

 目の前をゆったりと泳ぐ鯉に触れてみたいと思う子どもの気持ちもわかるけれど…と保育者が思案していると、

 勇樹「先生、これってなんて書いてあるの?」 

 と、勇樹くんが指差す方を見てみると、公園の注意事項が書かれている看板があった。

 保育者「ここの生き物は傷つけないでね、大切に観察してねって書いてある。」

 侑「え?本当に?もう一回読んで。」

 保育者が同じように繰り返しすと、

 奏音「だめだ。枝で触るのは、大切にはしていない。看板に書いてあることなら、守らないと。」

 芽音「うん。触りたかったけどね、枝はやめよう。」 

 保育者「そうだね、これはルールだからね。」 

 海翔「それじゃ、この枝で俺は掃除をするよ。」

 侑「先生、見て!こうやるのが、観察するってことでしょ?」 

 そこには、枝を置き、柵越しにジッと生き物を見つめる侑くんの姿があった。他の子どもたちも、それに倣い、一列に並んで生き物を観察し始めた。

 奏音「先生、よーく見ると、鯉の鱗ってキラキラ光るよ。」

 芽音「亀の顔には赤い模様がある!」

 侑「あっちに鴨がいるよ!」

 観察したからこそ見えてきたものがあったようだ。

 看板に興味を持ったり、地域のルール守ろうとしたり(規範意識)、子どもたちの成長を感じた場面だった。

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