自力と他力

 今日は半袖で過ごせそうなほど暖かい陽気。自然と子どもたちの遊びは「水」が中心になる。

 水遊びが面白いのはなぜだろう。手を流れる水の感覚、水の抵抗、温度、流れ、土などを入れると、泥に変わるなど、水一つで色んなことを感じられるから?個々によって理由は違うのかもしれないが、とにかく、私も水遊びが大好きだ。

 しばらくすると、「水鉄砲ないの?」「出してよ。」と頼まれ、今季初の水鉄砲を出した。
 「今から出すけど、これしかないから、順番に使ってね。あと、着替えがない人もいるから、人にかけるのはやめておこう。」

 この二つのルールを伝えて遊び出したのだが、、、案の定、トラブル続出。
 水鉄砲の取り合いや、水をかけられたという被害報告などなど、ひっきりなしに子どもがやって来る。

 トラブルは大歓迎だ。トラブルは人間関係のスキルを学ぶ絶好のチャンスだから。この子どもの時期に経験しなければ、もっと問題が複雑化する小中学校で経験しなければならなくなる。

 そんな思いもあり、適度に応じながら観察していると、子どもたちのトラブル対処法は大体2パターンに別れることに気づいた。

 パターン1は、トラブルを自力で解決しようとする子どもたち。保育者に訴えても大した対応はしてもらえないと分かると、水をかけられたことに自分で文句を言いに行ったり、諦めたり、貸してくれそうな子の後について回り、交渉したりする。

 パターン2は、徹底的に他力で解決しようとする子どもたち。「水鉄砲欲しい!」をずっと保育者に向かって繰り返す。水をかけられたら、保育者が来るまで泣き続ける。

 もちろん、困ったら自分からヘルプを出すことは大切で、ヘルプを出せるように子どもたちにも話している。しかし、ヘルプを出しても、どうにもならないこともある。「水鉄砲が欲しい」も同じで、相手も使いたいわけで、保育者が他の子から奪い取って与えることはできない。もちろん、交渉の術が分からず、保育者に間に入って欲しいということもあるだろう。しかし、言いに来る子のほとんどは自分で交渉する術をもう持っている。
 つまり、「水鉄砲が欲しいよ。どっかから持ってきてよ。」という意味も含まれた訴えもあるのだ。

 その時の状況、気分、前後での出来事、人間関係などなど、自分で立ち向かう力が湧かないことは大人でもある。ましてや、子どもなので、人を頼ったらいけないなどということではない。しかし、一保育者として、卒園するまでには「自力」の子が多くなっていて欲しいと思う。

 保育者が子どもに手を出しすぎていては、「自力」が育つとは思えない。どんなときに、どの程度、子どもたちに力を貸すのか、どこまで手を貸したらやりすぎなのか、、、きっと子ども一人ひとり違うその答えを探して、これからも保育をしていきたいと思った。

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