触れて学ぶ

 汗ばむほどの陽気となった。こんな時は水遊びに限る。

 園庭に出て、早速水遊びができるように、水鉄砲やタライ、塩ビ管など準備した。

 雨樋を蛇口にセットし水を流し始めると、スーッと水が流れ、反対側から流れ出てきた。「雅工くん、お水を溜められるように、タライを置いてくれない。」とお願いすると、雅工くんは近くにあった水鉄砲が入っていたカゴを流れ出る水の下に置いた。

 もちろん水は溜まらない。物の名前と実際の物が結びついていない場面は子どもにはまだまだよくあること。伝えてしまえば簡単なことだが、用途も考えれば何か気づきがあるかなと思い、あえて伝えず少し様子を見ることにした。

 雨樋から流れ落ちる水を、水鉄砲に入れ始めた雅工くん。水鉄砲に入らない部分は下へと流れ落ちる。そしてカゴの網目を抜け、芝生に流れ出ていく。雅工くんの横には水を入れるのを持っている友だちの姿も。

 下にタライがあれば水が溜まり、そちらからも水を入れることができるので、混み合わないなと思い「なかなか水が溜まらないね。」と呟いてみた。

 それが耳に届いたのか、それともなかなか水鉄砲に水が溜まらないと感じたのか、雅工くんは蛇口をひねりにいった。水流を強めると、雨樋に当たっているところが飛沫をあげ水が飛び散った。慌てて蛇口を戻し、水流を弱めた。 

 戻ってくると違うタイプの水鉄砲に持ち替え水を入れようとした。筒の中に水を吸い込むタイプの水鉄砲を使おうとしたことで、気づいたのである。水が溜まっていないと吸い込むことができないのだ。雅工くんはカゴを外すとタライを持って来て置いていた。

 また、そのしばらく後に、雅工くんが持っていた筒状の水鉄砲を雨樋の上に置いた時に、横にいた政尋くんが水道をひねり水流が強まると、その水鉄砲が雨樋の水の流れとともに流れていった。

 その様子に二人が顔を合わせ、笑い合った。

 自分たちが動かしていないのに動く水鉄砲。そんなのは楽しくてたまらない!しかし、蛇口と雨樋が当たっているところは飛沫が上がる。

 それから二人は洋服を濡らしながらも、多くの飛沫が上がらないように、でも、水鉄砲が流れるように蛇口の調節をしながら楽しんでいた。

 水鉄砲が流れることを楽しんでいるが、蛇口の調節を程よいところに合わせることを楽しんでいるように見えた。

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