共に楽しむ

 門を出ると、すぐに身体を屈めて地面を覗きこみ虫探しが始まった。「アリさんいたよ。」「これなあに?」とそれぞれの発見を知らせてくれる。

 昨日まで、道沿いに咲いていた花が散っているのを見つけて「お花ないね」と気づく子どもたち。チューリップの大きな花にも、すぐに気がついて保育者や友だちに知らせてくれる。

 いつもながら、子どもたちの観察力やちょっとした変化の気づきに驚かされる。そして、発見そのものだけでなく、自分の気づきを誰かに知らせ、共有することを楽しんでいることに、成長を感じる。

 こうして誰かと気持ちを通わせ合うことがコミュニケーションを楽しむことに繋がっていくのだろうと思う。小さいながらも自分の喜びを共有しようとする子どもたちの気持ちを、保育者が間に入って伝えていきたいと思いながら、一緒に歩いていく。

 遊歩道沿いの水が入っていない水路に降り、意気揚々と歩く子どもたち。背丈ほどある岩によじ登り、橋の下のトンネルを潜り、探検しながら滝の広場へと歩いた。

 滝の広場に着くと、タンポポの花が咲いていた。緑の芝生に黄色い水玉模様を描くように咲いていて、とても美しい。

 子どもたちとその美しさに見とれていると、綿毛になっているタンポポを見つけた。保育者が摘んで手渡すと、大きく息を吸い込んで「ふぅーーっ!!」と、なかなか飛ばない綿毛に何度も何度も息を吹きかけている。

 そして、少しずつ綿毛が飛んでいくのを、目を見開いて見つめ、行先を目で追っている。

 みんなが摘んだので、綿毛のタンポポが残り少なくなってきた。「やりたいよ」「あげるよ」「どうぞ」「いいよ」など、相談するように言葉をやりとりしている。

 タンポポを持っている子が友だちの口に差し出し、みんなに「ふぅー」とさせてあげている。順番に全員に差し出していた。

 待っている子どもたちも静かに自分の順番を待っている。自分がやって楽しかったことを相手にも伝えたい気持ちが育っているのを感じた。子どもたちのこんなやりとりを大切にしていきたい。

 みんなで吹いても綿毛はまだ残っていて、最後は保育者にも「ふぅー!」をさせてくれたのだった。

 園庭で遊んだグループはそれぞれに好きな遊びを楽しんでいた。

 大好きなトランポリンでジャンプを楽しんだり、シャボン玉を追いかけて遊ぶ姿があった。園庭のように、安心して過ごせる環境での遊びも引き続き楽しんでいきたい。

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