落ちた靴

 一足早く園庭に出ていた航大くんがけやき砦で遊んでいるのを、テラスから見て「すぐ行くからね〜!」「待ってて〜!」と言っていた子どもたち。扉が開くと一目散にけやき砦へと向かった。

 大人気のトランポリンには、はなぐみの子どもたちが大集合。誰かが跳ぶとその反動で自分も飛び跳ねるということが分かったようで、顔を見合わせながら何度も跳んでいた。

 ひとしきりトランポリンを楽しんだ子どもたちは、けやき砦内の好きな場所に移動して遊んだ。

 しばらくすると、靴を片方しか履いていないあさひちゃんが座り込んでいた。「あさひちゃんどうしたの?靴どこかにいっちゃった?」と尋ねると「うん…。」と答えたあさひちゃん。

 一緒に靴を探すと、けやき砦の下に落ちてしまっていた。

 「あさひちゃん靴あったよ!」と声を掛けると、その靴をハールちゃんが拾いに降りていた。

 隣に落ちていた空翔くんの靴も一緒に運んできてくれたハールちゃん。それぞれに靴を手渡してくれた。

 靴を受け取った2人は「ありがとう!」と言って靴を履き、遊びに戻った。

 保育者とあさひちゃんの会話を聞いて、自分が靴を拾って来てあげようと考えたのだと思う。周りにいる人の行動や会話をよく見てよく聞いているのだと感心した。そして、一旦けやき砦から降りて、下に回り込み、靴を拾って2人のところまで届けてくれる姿を見て、とても頼もしく思った。

 その後、あさひちゃんも友だちの靴を拾って運んでいた。ハールちゃんに靴を拾って来て貰ったことを覚えていて自分もしてあげようと思ったのだろう。

 自分がして貰って嬉しかったことを、次は友だちにしてあげようと思う。そうやって少しずつ社会性を身につけていくのだ。

 その後、けやき砦から降りた子どもたちは、砂場やどんぐり砦、滑り台、水道、どんぐり砦等好きな場所で思い思いに遊んだ。

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