鯉のぼりの色つけ

 朝の会をしていると、「今日は何やるのー?」との声が上がった。待ってましたとばかりに、保育者がホワイトボードに絵を描き始め、活動のヒントを伝えると、すぐに鯉のぼりの絵だと気付いた。

 パークセンターに飾られる鯉のぼりに色をつけてほしいことを伝えた。鱗模様が描いてあるものと、模様がないものの2種類があるので、子ども自身にどちらに色をつけたいか決めてもらった。

 鱗つきに人気が集まった。模様がない鯉のぼりに対し、「おばけはやだー。」と彩瑛ちゃんが言っていた。保育者はおばけ!?と疑問に思ったが、この後理由が分かることとなる。

 自然と男の子が集まった鱗付きチームは緑や茶色、青などといった色を塗っていた。塗りむらがあるのも良し、はみ出すのも良しのダイナミックな鯉のぼりが出来上がっていた。

 もう一つの鱗付きの鯉のぼりを担当した実蒼ちゃんと柚希ちゃんはまずは縁取りから始め、それが終わると中を塗りつぶしていくというスタイルだった。一つ一つの鱗を丁寧に縁取り、時間をかけて塗っている姿から性格が伝わってくる。

 恵大くんも二人の真似をするように、丁寧に縁取りをしていた。直也くんもはみ出さないように気をつけている様子だった。

 

 一方、模様のついていない鯉のぼりにも個性が表れていた。一枚全てを一人で担当したのは光義くん。

 一人で描くには範囲が広すぎるので、途中で飽きたり、白い部分が多くなるかと思ったが、渦巻きやテンテンを入れていったり、茶色ベースの中に青やピンクも入れたりしながら、オリジナルのものが出来上がっていた。

 よくよくみると、縦に入った線は鱗なのだということも後々分かった。

 そして、もう一つの模様なしの鯉のぼり。

 鱗がないとなれば、描かなければ!と、すぐに鱗模様を描き始めた日和ちゃん。その上から色を分けながら塗りつぶしていた。話を聞くと、『女の子がお兄ちゃんに隠れている』らしい。色をつけながらストーリーも作っていたようだ。

 依千ちゃんはエラについているヒレ(?)の部分を丁寧に塗っていた。赤色で、はみ出さないように意識しながら塗っているようだった。そして塗り終わった後に「おばけできた!」との一言が。『おばけ!?』と保育者同士で顔を見合わせたが、角度を変えて見てみた時にハッした。鯉のぼりを縦向きにして見てみると一つ目のおばけのように見えるのだ。

 彩英ちゃんが最初に発した『おばけ』というのはそういうことだったのかと納得した。やはり子どもの視点は、大人とは違い面白い。

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