テントのお家

 昨日の雨で滑り台下には、またも大きな水溜りができたいた。園庭に出るなり水溜りに駆け寄り、「また水溜りだー!」「園長先生に言わなくちゃ。」と、昨日、排水ポンプで水を出したことを覚えていて、話をしていた。

 うみの子どもたちは、どんぐり砦の下でソフト積み木を並べたり、積んだりして家を作ったり、電車などの乗り物に見立てて楽しむ姿をよく見かける。今日も子どもたちが、「いってきまーす。」「ただいま〜。」と入れ替わり立ち替わり遊び始めた。

 しばらく遊んでいるとあやなちゃんが、横のマット置き場に取りに行ったかと思うと、大きなレジャーマットを手に取り、何か思いついたようだ。大きなマットを引きずりながら鉄棒の方へと歩いていく。

 保育者がついて来たのをわかっていたのか、振り返りながら、「雨が降っても平気なように、テントを作ろ!」と声をかけてきた。

 今日は確かにどんよりとした空模様で、朝はパラパラと雨が降っていた。またいつ降り出してもおかしくなさそうな空を見て言ったのか?と思いながら、「いいね、テント!どうやって作る?」と聞くと、あやなちゃんは大きなレジャーマットを広げながら、「先生、そっち持って。」と鉄棒にかけようとした。

 マットの後ろ側を持ちながら「ここにかけるの?」と聞くと、鉄棒を指差しながら「うん。」と、自分の思いを教えてくれた。

 一枚掛け終わると、「もう一枚。」と走って取りにいくあやなちゃん。鉄棒を全部覆うようにマットを掛けると、テントの中に入り、満足そうな笑顔を見せた。笑顔のまま、テントから飛び出してきたあやなちゃんは、どんぐり砦に走っていき、「みんな、お家ができたよ〜!!」と、テントを指差して知らせる。

 その声を聞いた子どもたちは、テントを見て走って駆け寄り、次々に入っていく。「すごーい。」「立っても大丈夫だ〜」などと声が上がる。彩奈ちゃんはみんなが作ったテントを褒めてくれ、とても誇らしそうな笑顔で一緒に入っていた。

 自分が作ったものが友だちに認められたことが、とても嬉しく、誇らしい気持ちになったのだと感じた。

 しばらくして大勢いた子どもたちがそれぞれの遊び戻っていくと、近くに置いてあったビールケースを「椅子にしよう。」と中へと運び入れた。お気に入りのテントの家が過ごしやすいように工夫しようとしていた。運び入れたところで景護くんがきて、テントの中のビールケースを見ると、小さなマットを持ってきて、座布団のように並べた。

 二人の中で多少のイメージの違いはあったが、景護くんがマットを並べたことで、二人の中でビールケースがテーブルになったようだった。

 すると、あやなちゃんは「じゃあ、ご飯作ってくる!」と砂場へ駆け出していった。

 自分がしたことが人に認められたり、友だちとイメージを共有して楽しむことが、さらに人との関わりを広げたり、深めたりしていくのだろうと感じた。

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