ダンゴムシ!

 「なに?これ」一枚の紙を見て発した奏介くんの言葉。

 最近、春の花とともに、アリやダンゴムシといった生き物についても興味を示している子どもたちの姿が増えている。その紙は、新しくレイアウトを変えた保育室内に、自由に見ることができる環境を作ろうと考えた保育者が用意していたものだ。

「ダンゴムシ!」と、一葵くんはすぐにわかった様子。

「そう!ダンゴムシだよ。ダンゴムシは、足が14本もあるんだって、知ってた?」私自身、今朝知った情報を子どもに聞いてみると、「へー!」「いっぱい!」と、確かめるようにイラストに顔を近づけて見入っていた。

保育者「今日は、園庭に行こうと思うんだけど、ダンゴムシいるかなぁ?」

子「いるんじゃない?」

保育者「どこにいるんだろうね?」

子「探してみようよ!」

 もし見つかったら、保育室に持ち帰りたいという子がいるかもしれないと思い、飼育ケースを用意し、いざ、園庭へ!

 まず向かったのは、砂場の裏だった。以前、アリの観察をした場所を覚えていて、同じ場所に向かったのだろう。残念ながら見つけたのは、アリのみ。ダンゴムシはいない。

 子どもたちだけで見つけるのは難しいだろうと考え、スロープにある排水溝の蓋を開けてみることにした。落ち葉が溜まり、格好のダンゴムシの住処となっている場所だ。ダンゴムシを見つけたい子どもたちと一緒に蓋を開けてみると、慌てて落ち葉の下に潜り込もうとするダンゴムシが何匹も見え、「あ!ダンゴムシ!」と興奮気味の声が上がった。

 すぐに手を伸ばして捕まえようとしたのは、凛久くん一人。他の子達は、じっと観察したり、触ろうとしてすぐに手を引っ込めたりする。しゃがみ込んで夢中になる友だちの姿を見て、少しずつ人数が増えていった。

 ダンゴムシを見ようと必死になる姿に、興味の大きさを感じた。よく見えるようにと、数匹を見やすい場所に置いてみると、それまで「見えない!」と訴えていたのに、後ずさりして少し距離を置いて観察する子も。気になるけれど、少し怖さも感じていたのかもしれない。

 それぞれの関わり方で、ダンゴムシと関わっていると、「あいてる」と、詩くんが一言。何が開いているのだろうか、と、詩くんの視線の先を見ると、そこには誰かに踏まれてぺちゃんこになったダンゴムシが、お腹を上にしていた。詩くんなりに、そのダンゴムシの様子を表現したのだと分かった。

 「ほんとだ!ぺちゃんこになっちゃったね。」という保育者の言葉に、周りの子達もそのダンゴムシを観察していた。形を変え、全く動かないその姿に、何を感じただろう。

 大事に容器に入れたダンゴムシを持ち歩いていると思ったら、いつの間にかその容器に水を入れて遊んでいる子もいた。残念ながら、その中で息絶えていたダンゴムシたち・・・。

 まだ、はなぐみの年齢では残酷な関わり方も多いが、生き物と触れ合う中で、少しずつ命の大切さも知っていけるように伝えていきたいと思う。

 飼育ケースに入れて保育室にやってきたダンゴムシたちをどうするか、これから子どもたちと相談していこう。 

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