こうやるんだよ

 連休が明けて、保育者が自宅に持ち帰っていたダンゴムシを持ってきた。子どもたちのダンゴムシ熱は、連休を挟んでも続いていて、今日も給食室へダンゴムシの餌の野菜くずをもらいに行き、そうっと飼育ケースの中に入れている。「食べるかな」「おいしいかな」とダンゴムシの行動や気持ちを予想して言葉にしている。

 園庭へ出るとすぐにダンゴムシ探しが始まった。ここ最近、ダンゴムシブームなだけあって、ダンゴムシがいそうな場所がなんとなくわかっているようだ。以前見つけた場所を覗き込んでみたり、シャベルで落ち葉や土を掘ってみたり。

 ところが今日は雨上がりのせいか、一向にダンゴムシが見つからない。かぜグループの子どもたちも協力して一緒に探してくれたが、結局一匹しか見つからなかった。

 見つけた一匹をケースに入れると、それぞれが好きな遊びへと散って行く。見つからないと感じると、すぐに興味は別のものへと移って行く。目の前の好奇心に忠実な2歳児らしさを感じる。

 鷹次くんが、けやき砦の梯子のアスレチックを登り始めた。そのすぐ後ろには滑車で遊ぶ篤煌くんがいる。しっかりと梯子を持って登って行く鷹次くんと、滑車のチェーンを握り、腰を落として力強く引く篤煌くん。二人はそれぞれ、自分の遊びに夢中になっているように見える。

 鷹次くんが梯子を降りて、篤煌くんがいる滑車へと歩いてきた。篤煌くんがやっていた滑車に興味を持ったようで、チェーンを触っているが、滑車は動かない。

 すると、篤煌くんが近づいて、両手を大きく上下させ、身振り手振りでやり方を説明している。説明を終えると、篤煌くんはさっきまで鷹次くんが遊んでいた梯子に登り始めた。そんな篤煌くんの動きをじっと見つめてから、もう一度チェーンを握る鷹次くん。だが、やっぱり滑車は動かない。

 篤煌くんは梯子を登りながらも鷹次くんのことが気になるようで、チラチラと目線を送っている。保育者が「やって見せてあげたらどう?」と話すと、鷹次くんは滑車から一歩下がり、「どうぞ」というように場所を空けた。

 篤煌くんがチェーンを握り、全身の体重を乗せて引っ張ると、滑車についたカゴがスルスルと上に上がって行き、手を離すと一気に落ちてくる。かごの動きに合わせて顔を上げたり下げたりしている二人。

 2回ほどやって見せた後、篤煌くんは滑車を離れ、梯子登りにチャレンジし始めた。鷹次くんは篤煌くんの姿を真似て、チェーンを引き始めた。

 友だちの遊んでいる姿から興味を持ち、同じことをやってみる姿はこの二人だけではなく、はなぐみの子どもたちみんな同じだ。

 それぞれ違う遊びをしていても、こんな風に遊びを伝え合い、影響を受け合いながら、できることが増えて行くのだろうと感じた。友だちの存在が子どもたちにとっては大きな成長の糧になっているのだ。

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