保育者のひと押しで

 先日のブログにもあったが、子どもたちの遊びへの嗅覚は鋭く、思いを込めた環境づくりにすぐに気付き、反応してくれる。いつもいつも成功とはいかないが、子どもたちの反応を想像しながら作り、うまくいったと手応えを感じられたと時には、私たちもとても満足した気持ちになる。

 今日は、連休明け久しぶりということもあり、一度みんなでテラスに集まった。そして、子どもたちに2つのことを伝えた。

 一つは、休園中に野菜の苗を植えたこと。

 「本当は、みんなで何を育てたいか決めて植えたかったんだけど、長いお休みになっちゃったから、登園していた雅工くんと一緒に苗を買ってきて植えたんだ。こっちはきゅうりで、こっちはなんだと思う?」と、もう花をつけ始めていた苗を指さした。

 「バナナ!」と返ってきた。なるほど!花が黄色くて花びらが細くて曲がって、確かにバナナのようにも見える。

 「大きくなると、赤くて丸い…」までいうと、「トマト!」と返ってきた。

 赤くて丸いものは、他にもリンゴやさくらんぼなどあるが、「トマト!」とすぐに出てきたのは、今までにも2Fで育てた経験があったからなのであろうか?

 「お水あげてお世話して大きくなったら、みんなで食べようね。」と話した。

 二つ目は、うみぐみに虫かごを買ってもらったこと。虫を入れて観察できることや、うみぐみって書いてあるからみんなで大事に使うこと、虫も最後はお家に帰りたいことなどを話して集まりを終えると、早速、興味を持った子どもたちが動き始めた。

 苗の葉っぱを覗き込んだり、触れてみたり「これ、トマト?」と確認していた。また、水鉄砲やカップに水を入れてきて、水をあげていた。

 先日の2日には、もう植えられていたのだが興味を持つ子はあまりいなかった。しかしトマトときゅうりが実り、食べられることを知ると興味を感じたようだ。やはり人間は食べるということに対して、興味や楽しさを感じるのなのだと感じた。

 虫かごの方は「貸して。」と来る子もいたが、虫かごがあると知ったからか、虫網を手にとる子が多くいた。捕まえたら入れよう!という気持ちなのだろうか。しかし、目の前に飛んできてくれる虫はおらず、しばらくすると虫網は置き、ダンゴムシやアリを探しだした。

 子どもたちは、自分たちですぐに捕まえられる虫やその虫が園庭のどこにいるかなど、心得ている。

 その後、保育者が運よく見つけた虫をかごに入れると、興味を持って集まってきた子たちが覗きながら、「カメムシの友だちだ。」と言った。「違うよ!」「そうだよ。」とのやり取りや「アリクイだー。」など、その緑の虫の話をしだしたので、散歩用の小さな図鑑を取ってきた。

 それぞれ図鑑を開きながら、「緑のいたよ。」「でも、ピカピカしてないから違うよ。」などとよく観察しながら探していた。「あ、これだ!」「これ何?」と図鑑を保育者に差し出す。

 「コガネムシって書いてあるよ。」と伝えると、みんな納得したように、「コガネムシ」、「コガネムシ」と呼ぶようになった。

 虫かごや図鑑、野菜の苗にしても、環境はもちろんだが、見せたり伝えたりという保育者の働きかけがあることで、興味を持ったり、広がっていくものもあるので、物的環境・人的環境ともに、充実させていきたいと思う保育者であった。

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