きれいにする

 うみぐみは休園とゴールデンウィークが続き、思いがけない長期休暇となった子もいたが、今日は久しぶりに、ほとんどの子が登園となった。

 4月から入園した梛七ちゃんは、まだまだ園が安心基地とはなっていない。でも、けやき砦の上にいる畠山先生を求め、高さのある入り口を、自分の力だけで登り切っていた。
 『安心』や『居心地』を追い求める人間の姿は、たくましい。

 今日は、散歩に行きたい子と園庭で遊びたい子に分かれて過ごした。園庭に残った保育者が周りを見渡すと、木のベンチを磨いている歩也くんの姿が目にとまった。

 何をしているのか尋ねると、「汚かったからさ。きれいにしてるの」とのこと。
 その後も、水道に移り、そこに溜まった砂をタワシで掻き出そうとしていた。ここでも「きれいにしているの」とのことだった。

 そう言えば、先程見た冬華ちゃんも、弟のお尻に付いた砂を、一粒も残すものか!という勢いで、はたいていた。

 その後の水道では、実里ちゃんが、園庭に落ちていた梅の実を「ここちゃん(お姉ちゃん)たちにあげるの」と言って洗い始めた。その姿を見て、空璃ちゃんも梅の実を見つけ、洗い始めた。2人に、どうして洗うのかと尋ねると、実里ちゃんは「砂ついてるから。きれいだと、ここちゃんたち喜ぶの」と言っていた。

 空璃ちゃんは、洗い終わるとティッシュのあるテラスまで移り、実に付いた水気を取ってから、新しいティッシュで包んでいた。「きれいだと、パパ嬉しいんだって」だそうだ。

 子どもたちは、周囲から聞く言葉と体験を結びつけながら『きれい』という感覚を身につけ、それを磨いていっている。
 そして、きれいなものは他者を喜ばせる、ということも知っていた。

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