感動の伝播

 昨日とは打って変わり、陽の光が温かく、心地良い。

 昨日は子どもたちにリクエストを聞いたが、今日は保育者から「散歩に出よう」と提案した。

 園舎裏の階段を出ると、桜の木の下から生える雑草が、活き活きと、伸び伸びと、背を伸ばしていた。
 普段この道を通らない保育者は、「わぁ、先生の背よりも大きくなってる!」と、思わず感動が言葉になる。その言葉を聞いた愛真ちゃんが、葉に触ろうとジャンプをし、その愛真ちゃんの姿を見て、ジャンプ合戦が始まった。

 少し進むと、別の桜の木の根元で、蒼太くんが樹液の塊を見つけた。「なんか、つるつるしてる…」というつぶやきから、自分も触ってみたいという子どもたちの輪が出来る。

 リオネルくんが「こっちを歩きたい」と言った先で見つけたあめんぼにも、その姿を一目見たいという、子どもたちの輪が出来る。

 旺來くんが「あれ、どこ行くんだろう…」と言って見つけたカメムシの周りにも、輪が出来る。

 乳児の頃は、一人ひとりが心の中で感じていた様々な感動。それが、成長と共に段々と言葉となって、その子の外に流れ出ていく。

 今のうみぐみでは、他者から出たその感動を、自分の感動に繋げていく輪が出来ているのだな…と思った。

 バッタ公園の手前にある階段横のスロープを見ると、「ヨーイ、ドン!」と言った芙優ちゃんから、自然にかけっこが始まった。
 でも、スロープでなく階段を登った方が早く頂上に辿り着くことに気が付いた光希くんは、密かに階段を登って近道をしていた。その姿を見て、空璃ちゃんも密かに階段道へと切り替えた。

 目的地の公園に着き、保育者が危険物はないかと園内を1周ゴミ拾いをすると、旺來くんまでも、ベンチの上にゴミ集めをしてくれていた。

 言葉や姿を通して、自分の感動や発見は、仲間たちに伝わっていく。

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