とりのおうち

 朝から天気が良く、園庭に出る子が多かった。水鉄砲、虫探し、砦など、それぞれが興味を持ったことに夢中になって遊んでいた。日差しが強く、ブルーシートでテントを作ると、中に入り込んで家や基地に見立てたり、風で膨らむ様子を楽しんでいた。

 テラスに絵の具ワゴンを出すと、子どもたちが集まってきた。「瓶の蓋をあけるよ。」「バケツは何個にする?」と、どんどん準備を進めている。最近、パレットに使いたい色が乗りきらず、どうしようかと相談を受け、一緒に考えた末、パレットが余っているなら2枚使ってはどうかということになった。それが周囲にも伝わり、今ではパレットを2枚使って絵を描く子が増えた。手元に色々な色がある方が、ワクワク感も増すようだ。

 初めのうちは、絵の具コーナーに人が集まっていたが、園庭のテント遊びの様子が目に入ると、「終わりにして外で遊んでくる。」という子もいた。そのまま絵の具遊びを続ける子も。一度外で遊んでから、再び絵の具をしにくる子もいた。子どもたちが、絵の具を、やりたい時に、やりたいだけやる雰囲気が広がってきているなと感じる。

 理桜子ちゃんが、お気に入りのインコの写真を持ってテラスに座っていた。最近、自宅のインコを思い出しながら折り紙を折る姿があり、保育室に木が作れたらいいなと考えていたので、それを提案してみた。保育者の誘いかけに、「いいよ。」とのこと。絵の具で木の幹と葉の色をイメージし、画用紙に塗りたくった。
 画用紙が乾くと、幹や葉を適度な大きさに切り、貼り合わせてみた。すると、一気に大木の姿が現れ、理桜子ちゃんの目が輝いた。模造紙を探しに行くと、ちょうど良さそうな空の模様の壁紙があり、そこに木を貼り付けると、周囲の子も集まってきた。

 子どもたち「なにこれ?」
 理桜子「この木にインコを貼って、おうちにするんだよ!」
 子どもたち「一緒にやりたい!」

 木の存在に気が付いた子どもたちは、どんどんその木に吸い寄せられ、気がつけば数名の子が折り紙を折っては貼り付けていた。
 子どもたち「とりがたくさんになったね。」「そうだ、お花も貼ろうよ。」「いいね!」
 次々とインスピレーションが湧き、ノリに乗ってきた時、給食の時間となった。促しの声をかけると、「えーーーーーー!」と名残惜しそう。

 子どもたち「まだやりたかった!」「夕方も続きをやるからね!」
 保育者「あと何を作りたいの?」
 子どもたち「太陽とか、雲とか。」「もっととりも。」「お花も。」
 保育者「なるほど。作りたい物がたくさんあるんだね。でも、ここが折り紙でいっぱいになっちゃいそう。もう一本、木を作るのはどうかな?」
 子どもたち「いいね!」「たくさん木を作ろうよ!」
 保育者「楽しそう!果物の木とかあってもいいよね。」
 子どもたち「えーー!すごくいいじゃーん!!」

 保育室に「せいびの森」ができるかもしれない。

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