雨上がり

 散歩に出かけるのに合わせてあがったような、朝までの雨。公園の遊具は濡れているだろうと思い、大田切池にいくのはどうかと提案してみた。

 「いいね〜。」との返答に、散歩先も決まり準備を進める。先日作った、自分の虫かごを「持っていってもいい〜?」と準備する子もいる。虫だけでなく、拾った木の実や小枝、小石などを入れ、虫かごを活用している姿がとても嬉しい。

 園を出てすぐに、水たまり発見!朝までの雨に長靴の子もおり、「おーちゃん、長靴だから入っても平気!」と水溜りの中を歩く。「えまちゃんもー。」と、入っていく。靴の子はどうするのかな…入るかな?それとも、水溜りを避けるのかな?と眺めていると、水溜りを跨ぐように足を広げて歩くことを楽しんでいた。

 普段はそこにはない水溜りに、関わらないなんてもったいないとでもいうように、長靴でなくても楽しめる方法を考え出す子どもたちに、本当に感心してしまう。

 叶芽くんが木の前にしゃがみ込んだ。何か発見したようだ。

 その姿に、周りの子たちもなになに?というように集まってくる。

 木の幹にゼリーのようなものがついている。樹液だろうか、それが雨に濡れてゼリーのようになったのだろうか?

 「なんだろうね。」と話していると、チョンチョンと触れてみる叶芽くん。続いて、こよちゃんも。その横で、手は出さずにじっとリオネルくんが見つめる。

 関わり方も一人ひとり違う。直接触れて手触りや質感を感じてみる子、その様子を間近で見ている子、さらに一歩下がって遠巻きで見守る子など、どの子にもそれぞれの気付きや学びがあることを感じる。

 しばらく歩くと、鼻をヒクヒクさせながら、「臭い!」と柚紀ちゃん。周りにいた子もクンクン「臭い!」なんの匂いだろう?保育者もマスクをずらして、鼻から息を吸い込む。雨上がり独特の草や土の匂いがする。

 周りを見渡しながら「これじゃない?」と葉っぱを指さす子どもたち。あちこちの葉っぱの匂いを嗅いでみる。

 そんなふうに探索しながら歩いていると、「あ、雨だ!」と芙優ちゃん。まさか、今日はもう上がるって言ってたのにと空を見上げると、芙優ちゃんの上には木の枝があるのに気が付いた。

 「今から雨が降りますよー。」と木の枝を振ると、葉に付いていた雫がパラパラと落ち、子どもたちの帽子に水玉模様をつけた。「雨だー!」と手を伸ばしながら喜ぶ子どもたち。もちろん「もう一回!」のアンコールが繰り返された。また、長めの枝を見つけた旺來くんは「先生、見てて。雨が降るよ。」とその枝を使って木の枝を叩き、雨を降らせていた。

 「楽しいことは何度も」そして、「自分でも」が、遊びの醍醐味だと感じる。

 池では、雨上がりだからなのか、それとも誰かが、餌でもあげた後なのか?普段は近づいてこない亀までも、近付いてくる。枝を垂らして釣りの雰囲気を楽しんだり、水面を叩いて魚が寄ってくるのを楽しんだり、ご飯(葉っぱや木の実)をあげようと夢中になっていた。

 雨上がりの散歩は、木や土、空気が雨によって洗われ、少しだけいつもと違う風景が広がっている。

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