世界平和

 梅雨入り前、お日様が最後の意地を見せるかのように暑かった今日。子どもたちの話題は明日のおにぎりの話で持ちきりだった。「シャケは絶対入れる。」「ふりかけおにぎり!」「サラミ!」「卵焼き入れる。」「僕はね三つ!」「私なんて四個なんだから。」と、楽しみで仕方がない様子。

 おにぎり効果はすごいもので、いつもは、散歩に行こうとすると強く反対する子が一人はいるのだが、今日は渦巻き公園への散歩は全員一致、「明日(おにぎりの日)の練習だ!」と張り切っていた。

 出発するために玄関前に集まっていると、子どもたちの争う声が聞こえてきた。

 恵大「何センチかな。」

 柚希「それはそうやってやるんじゃないよ。」

 明希「50センチかな。」

 柚希「だから!それは暑いのを調べるやつなんだよ!」

 どうやら、気温計で身長を測っている子と、気温計本来の使い方を知っている子との言い合いのようだ。

 陽「ひなちゃんも測りたい。」

 隼「だから、そうじゃないんだって!」

 そこに他の子も参戦したのでちょっとした騒ぎになった。本来の使い方ではないが、その目盛り利用すれば、確かに「ここ!」と、身長を確認することはできる。どちらの気持ちも分かるので、あえて口を出さないでいると、柚希ちゃんが「もう違うのに。。。私は何センチだろう。」と、先ほどまでの主張はどこへやら。すると、気温計の本来の使い方を主張していた子たちも、「僕は?」「私は?」と、次々と温度計に背中を付けるのであった。実は、自分たちもやってみたかったのだ。

 「正しさ」を主張する裏側に、「羨ましい」「自分もやってみたい」という思いが含まれることが大人の世界でもある。自分の思いを素直に行動に移した柚希ちゃんのおかげで、他の子も救われた格好だ。ふと、誰かの素直な行動さえあれば、戦争の絶えないこの世界も、もしかすると変わるのかもしれないと考えた。

 公園に着くと、走り回ったり、バーベキューごっこをしたり、かくれんぼをしたりと、思い思いに遊ぶ子どもたち。その中で、岩の上に立ち尽くす直也くんがいた。

 保育者「何しているの?」

 直也「大臣の神様にお願いしているの。」

 保育者「何を?」

 直也「みんなが怪獣に襲われないようにってね。」

 こんなところでも守られていた私たちの世界。なんだか世界平和についてよく考える1日だった。

 

 

 

前の記事

こっちは熱い!

次の記事

確かめる