お化けの力
昨日の時計が気になる子どもたち。「きっと動いているけど、時間は違う気がする。」「いや。止まっているかもしれないよ。」「また12時だったら怖いよね。」「今の時間になっていたら、もうお化けはいなくなったってことだよね?」など、様々な憶測が飛び交う。
「先生!見て。こんなところに紐なんてあったっけ?なかった気がする。」と、これもまたお化けなのではということに。
何か少しでもいつもと違うことがあると、普段ならばさらっと流してしまうことでも、「どうしてだ?」と気になり、考え始めている。
「先生、今日お化けの本を持ってきたよ。」と朝一番に教えてくれる子どもや、「昨日、〇〇くんが話していたオリンピックお化けの本、持ってきてくれるかな?」と友だちの本が気になっている姿や、朝夕の時間にもお化けの本を眺めている子どもも目にするようになった。
昨日のこと。木の部屋でお化け作りをしていると、畑の方からこちらを覗いている人がいることに気が付く。カーテンでシルエットは見えるが、誰なのかが分からないというところが、お化けっぽい。
そっと覗いてみると、それは高野先生だった。「この傘、壊れているんだけど、あおぐみさんでお化け作りをしているって聞いて、もしかしたら使えるかなと思って。」と持ってきてくれたのだ。それで、すぐにからかさお化けを作り出す。他の先生たちも「これ、あおぐみさんで使って〜。」と、いろいろな素材を持ってきてくれる。そんな気持ちも嬉しい。
今日は畑であかぐみが中心になり、焚き火での焼き芋を作っていた。それに興味を持つ者もいたので、今日はお化け作りでも、焼き芋を見に行ってもいいことを伝えるものの、気が付くと全員が木の部屋にいる。途中で、焼き芋ができたというアナウンスが入ると、「食べる!」と嬉しそうに畑前へ。食べ終わると、またみんなが戻ってきていた。
「3日間、毎日お化け作りしてるよね〜。」「1日一個できちゃうな〜。」と笑っている。振り返ってみると、あおの時間で毎日同じ活動を続けることはなかったような気がする。しかも全員で。
本当にいるのかいないのか、どういうものなのか分からないお化け。お化けがいるかもしれないと思うことで、日常のほんの少しのことの見え方が変わってくるものだなと感じる。今のあおぐみには、このお化けの力が働いているのかもしれないと思うのだった。












